桜シリーズ8.大島桜
大島桜とは日本固有種で桜の原種の一つ
オオシマザクラ(大島桜、学名:Cerasus speciosa)とは、日本固有種で、バラ科サクラ属の落葉広葉樹「サクラ」の原種の一つです。カスミザクラ(霞桜)の島嶼型で大島など伊豆諸島に自生する早咲き桜です。樹高が15mにもなる高木です。葉は楕円形~倒卵形で先鋭で、葉身長は5~10cm、葉縁に細鋸歯があります。春に緑色の葉が出るのと同時に、花径が3~4cm、花弁が白~薄桃色の五弁花を咲かせます。開花期間は1月~4月と長いです。花後に果実が成り熟すと赤くなります。葉は桜餅を包む葉に、樹木は街路樹や庭木に、材は木材や薪炭に使われます。大島のサクラ株(東京都大島町)は天然記念物の指定を受けました。
染井吉野と河津桜の親
代表的な桜であるソメイヨシノ(染井吉野、学名:Cerasus ×yedoensis cv. yedoensis)は、 このオオシマザクラとエドヒガンから育種された園芸種です。また、カワヅザクラ(河津桜、学名:Prunus lannesiana cv. Kawazu-zakura)は オオシマザクラ(大島桜、学名:Cerasus speciosa)とカンヒザクラ(寒緋桜)の自然交配種と言われます。