クリスマスケーキにのった赤い実と緑の葉は「西洋柊」
クリスマスケーキにのった赤い実と緑の葉は「西洋柊」
クリスマスケーキにある赤い実と緑の葉「西洋柊」
クリスマスデコレーションケーキの左奥にのった緑の葉と赤い実の飾りはセイヨウヒイラギを象ったものです。
セイヨウヒイラギ(西洋柊、学名:Ilex aquifolium)とは、欧州、北アフリカ、西南アジア原産で、モチノキ科モチノキ属の常緑小低木です。
別名で、クリスマスホーリー(Chiristmas holly)、holly(ホーリー), common holly(こもんホーリー)、European holly、English holly(イングリッシュホーリー)、ヒイラギモチ(柊黐)と呼ばれます。
キリスト教では、セイヨウヒイラギの、鋭い棘のある葉(若木の葉、成木で全縁の葉も同居。後述します)は「いばらの冠」を、赤い果実は「キリストの血」を表すとされ、
クリスマス(Chirist+mas)シーズンには、鉢植えやクリスマスリース(wreath)にして飾られます。
また、ヒイラギのような常緑樹は古くから生命力’の象徴(永遠の象徴)とされ、幸せを願って枝を輪にしてリースも作られます。
セイヨウヒイラギの異形葉性とは
セイヨウヒイラギの葉は、1本の木の下方に棘々の葉、上方に丸い葉がある「異形葉性」です。
この異形葉性とは、DNAを構成する塩基の一つであるシトン(C)に付く水素(H)をメチル基(CH3)に変化させてDNAメチル化を起こすことで、遺伝子配列を変えずに、
遺伝子の働きが制御できるので、後天的な化学修飾(棘トゲ→全縁の葉にする)が可能になることです。
セイヨウヒイラギの木は樹高250cmまでの若木の時は、鹿や山羊の口が葉に届き葉が食べられることを防ぐため、葉を固くし葉縁に棘を付けます。
その後、木が成長して樹高が250cm以上となると、動物の口が届かなくなるので、棘を作る必要が無くなり、棘を作るエネルギーが省かれ全葉となります。
樹高は5~8mです。
葉は緑色の楕円形で、互生して付きますが、「異形葉性」なので、木の下方には棘状鋸歯が有り、上方は全縁です。
雌雄異株です。春に白い4弁花を咲かせます。
10月~12月に赤い球形の果実が成り、クリスマスリースの他、トピアリー、花材、庭木、生垣に使われます。
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セイヨウヒイラギ(西洋柊、学名:Ilex aquifolium)
特集 クリスマスの花・木・植物
クリスマスケーキにのった赤い実と緑の葉「西洋柊」 かぎけん花図鑑 花日記2024年12月25日(水)、