頑張ったねって言われたい?万葉集草木31.セリ
セリ(芹、学名:Oenanthe javanica )の開花は夏ですが、春の若い茎葉は野菜とされます。
日本では1月7日に七草粥を食べる習慣がありますが、セリは、この春の七草の一つとされます。
春の七草とは
春の七草には、セリ(芹)、ナズナ(薺)、ハハコグサ(母子草)、ハコベ(繁縷)、タビラコ(田平子、旧名:ホトケノザ)、スズナ(蕪)、スズシロ(大根)の7種がありますが、このうち万葉時代からあるのはセリだけで、この時代に存在していたのはセリのみで他の6種の野菜はまだありませんでした。
セリは万葉集で詠われています。
万葉集 第20巻 4455番歌
作者:橘諸兄(葛城王)
登場する草木:芹
原文
安可祢左須 比流波多々婢弖 奴婆多麻乃 欲流乃伊刀末仁 都賣流芹子許礼
訓読
安可祢(あかね、茜)左須(さす、射す) 比流(昼)波(は)多々婢(田賜び)弖(て) 奴婆多麻(ぬばたま)乃(の) 欲流(夜)乃(の)伊刀末(いとま)仁(に) 都賣流(摘める)芹(芹)子許礼(これ)
↓
茜(あかね)指す(さす) 昼(ひる)は(田賜び=班田使として田を配分する仕事)(たたび)て 射干玉(ぬばたま)の 夜(よる)の
訳
昼は班田使として田を配分する仕事をし 夜に時間を見つけて 摘んだつんだのだよ、この芹子(せり)は。
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