”おばけ”ススキ「パンパスグラス」

花穂が1月、2月も落ちずドライフラワー状態で花が咲いているような、”おばけ”ススキ

パンパスグラス(pampas grass、学名:Cortaderia selloana)とは、アルゼンチン、ブラジル、チリなど南米大陸原産でイネ科コルタデリア属の半耐寒性多年草です。
別名で、シロガネヨシ(白銀葭)や、セイヨウススキ(西洋ススキ) とも呼ばれます。
日本へは、1890年頃(明治中期)に庭植の観賞用に渡来しました、
ヨシの一種で、草丈は300cmになり、外観はススキに似ています。

8月~10月に、60~70cmの長くて大きい花穂を伸ばします。
雌雄異株で、雌株には白い毛叩きのような雌花穂、雄株には褐色の細い雄花穂が付きます。
花穂は1~2月まで落ちずドライフラワーのようになり、花が咲いているように見えます。枯れ葉と花穂は、3月中旬に新芽が出る前に剪定します。


花名の由来


英名の「Pampas grass」とは、原産地であるパンパス平原(pampas)に生える草(grass)と言う意味です。 和名の「パンパスグラス」は英名をそのまま和名としたものです。
属名「Cortaderia」は、スペイン語(アルゼンチンの公用語)の「Cortadera(切るもの)」
種小名の「Selloana(セロアナ)」は、ブラジル植物の採集者でドイツの植物学者、博物学者Friedrich Sellow(フリードリヒ・セロフ、1789–1831)への献名です。

パンパスグラス雌株パンパスグラス雄株ススキ
左:パンパスグラス雌株、中央:パンパスグラス雄株、右:ススキ(薄、学名:Miscanthus sinensis)


品種の種類


花穂色が銀白色のものをセロアナ(Cortaderia selloana)、桃色のものをケルメシア、草丈が低くて穂色が白に桃色が入るものにロゼアがあります。
公園や畑で見られますが、花穂はドライフラワーや切花などに用いられます。

■関連ページ
パンパスグラス(Pampas grass、学名:Cortaderia selloana)
”おばけ”ススキ「パンパスグラス」かぎけん花図鑑 花日記2025年1月17日(金)
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