カブ
万葉集でよまれた草木, 季節-春
- 花名カブ
- 学名Brassica rapa var. glabra
- 別名スズナ, 蕪, 鈴菜, Turnip, Celery cabbage
- 原産地アフガニスタン、地中海沿岸のヨーロッパ
- 開花場所畑
- 開花期3月, 4月, 5月
カブとは
カブ(蕪、学名:Brassica rapa var. glabra)はアフガニスタン、地中海沿岸のヨーロッパ原産で、アブラナ科アブラナ属の越年草の野菜です。ヨーロッパでは主に飼料とされますが、日本では品種改良されたものを人間の食用野菜としています。
日本では、春の七草の一つとされます。
カブは白くて丸い部分「胚軸」を食べますが、これは土の上に出来る茎に当たります。根っこ(根)とは、土中にある「ひげ根」のことです。緑色の茎や葉も食用となります。胚軸部は淡黄色野菜、葉と緑の茎部分は緑黄色野菜となります。 主に、胚軸部を漬物や炊き合わせにして食べますが、細胞壁が薄いので漬け過ぎや煮過ぎると形崩れして溶けます。 栄養価は淡黄色野菜である胚軸部にはビタミンC、消化酵素アミラーゼが含まれます。 葉は緑黄色野菜なので、カロテンや。ビタミンC、植物繊維、カルシウム、カリウムが含まれます。茎葉と球状の白い胚軸部が一緒について付いている、すなわち、葉付きのカブは栄養が胚軸から葉っぱに移動するので、購入したら葉を切り落として保存するとカブ本来の美味しさが長持ちします。
旧名では、スズナ(鈴菜)、また、万葉集では「あおな」と呼ばれます。カブは今でこそ白く大きなものが出来ましたが、万葉時代には胚軸部分は小さく「あおな」と呼ばれるように緑色の葉と茎が食用とされました。万葉集で詠まれた歌をご紹介します。
万葉集の巻と作者
万葉集 第16巻 3825番 作者 長意吉麻呂 万葉名:あおな
【原文】
食薦敷 蔓菁煮将来 梁尓行騰 懸而息此公
【読み】
食薦(すごも)敷き 蔓菁(あおな)煮将(にて)来む 梁に行騰(むかばき) 懸而(かけて)息(やすむ)此(この)(公)君
【意味】
すごも敷き(食膳の敷物)青菜(あをな=カブ)煮て来よう 梁(はり)にむかばき(乗馬具)掛けて 休むこの君(に)
一般名:カブ(蕪)、学名:Brassica rapa var. glabra、 別名:スズナ(鈴菜)、カブラ、Turnip、Celery cabbage 、 分類名:植物界被子植物門双子葉植物綱アブラナ目アブラナ科アブラナ属ラパ種カブ変種、原産地:アフガニスタン、地中海沿岸のヨーロッパ、草丈:30~50cm、葉形:ヘラ、開花期:3月 - 5月、花径:0.9-1 cm、花色:黄、花弁数:4枚、胚軸(根)色:白、胚軸直径:5cm、栽培期間:50日、可食部:胚軸の肥大化した部分と茎葉の部分、収穫時期:春(3月~5月)と秋(10月~11月)の年2回旬、栄養価:胚軸部:ビタミンC、消化酵素アミラーゼ 葉:カロテン、ビタミンC、植物繊維、カルシウム、カリウム、保存方法:球状の胚軸部と茎葉を切り分ける、効用:消化促進、風邪の予防。