ミズナラ
万葉集の草木
- 花名ミズナラ
- 学名Quercus crispula
- 別名オオナラ, 水楢, 大楢
- 原産地中国、日本
- 開花場所低山, 亜高山
- 開花期5月
- 花言葉「勇気」「独立」「長寿」「愛国」
ミズナラとは
ミズナラ(水楢、学名:Quercus crispula)は、中国、日本原産でブナ科コナラ属の落葉広葉高木です。ブナと共に日本の温帯林を代表する樹木ですが、ブナは陰樹、ミズナラは陽樹です。ナラと言えば、日本ではミズナラが一般的です。水分を多く含んで燃え難くことから命名されました。別名でオオナラ(大楢)やミズボウソウとも呼ばれます。似た木にコナラがありますがミズナラの方が葉が大きいです。日本では北海道~九州の標高 400m 以上の山地に自生します。樹高は20〜30 mで、樹径は1.5 m、樹皮は灰褐色~暗褐色をしています。若枝は淡褐紫色で無毛です。
葉には葉柄がほとんど無いので手のひらを広げたような形ー葉葉は長さ7〜20cm、幅5~9cmの倒卵形ーをしており、葉縁には三角状の荒い鋸歯があり、葉身基部が耳朶状で、枝へ螺旋状に互生して枝先で束生します。葉のおもて側は濃緑色でうら側は薄緑色をしていますが、10月〜11月に葉緑から黄葉へ変色します。雌雄同株です。葉の展開とほぼ同時の5月に枝先から花穂を出し、雄花は今年枝の下部の葉腋から黄褐色で長さ6.5~8 cmの尾状花序を垂れ下げ、風で花粉を飛ばす風媒花となります。雌花は短い花を付け、10月~11月にうろこ状で深い椀形で短い粒粒がたくさん付いた殻斗(ぼうし)を持つ、長さ2~2.5 cmの褐色で楕円形をした堅果(ドングリ)が成ります。材は木目が美しく白い木肌で白檀や伽羅のような微香があり強度もあるので洋風高級家具材や、床板・壁板などの建築材、扉・窓枠などの造作材、生活用具材、インテリア材、ウィスキーの樽材、高級木炭、椎茸栽培用のほだ木に用いられます。半枯れの立木や倒木には、多種のキノコーマイタケやシイタケ、ヤマブシタケなどーが生えるます。
ドングリは渋いので、残念ながら人間の食用となりません(あく抜きすれば食べられます)が、クマの主食であり、アカネズミや">リス、カケスなどの食料となります。万葉集に出ています。
万葉集とミズナラ
万葉集 第12巻 3048番歌
作者:不明
題詞:(寄物陳思)
登場する草木:櫟柴(ならしば)=ナラ
原文
御猟為 鴈羽之 小野之 櫟柴之 奈礼波不益 戀社益
読み
み狩(か)りする 雁羽の 小野の 櫟柴(ならしば)の なれはまさらず 恋こそまされ
意味
狩りをなさる 雁羽(かりは)の 小野(をの)の 櫟柴(ならしば)のように 慣れるどころか 恋心が益々募ってしまったわ。
花言葉
「勇気」「独立」「長寿」「愛国」
一般名:ミズナラ(水楢)、学名:Quercus crispula、別名:オオナラ(大楢)、ミズボウソウ、APG植物分類体系:植物界被子植物真正双子葉類ブナ目ブナ科コナラ属ミズナラ種、原産地:中国、日本、生息分布:北海道~九州、生活環境:標高 400m 以上の山地、生活型:落葉広葉高木、樹高:20〜30 m、樹径:1.5 m、樹皮色:灰褐色~暗褐色、若枝:淡褐紫色で無毛、葉柄:ほぼ無い(0.3 cm)、葉形:倒卵状楕円形、葉身長:7〜20 cm、葉幅:5~9cm、葉縁:三角状の荒い鋸歯、葉身基部:耳朶状、葉色:濃緑(おもて)、微毛と絹毛が散生するため薄緑(うら)、葉色:緑から黄葉へ変色、黄葉時期:10月〜11月、葉序:螺旋状に互生し枝先で束生、雌雄同株、雄花花序:尾状花序、開花期:5月、雄花色:黄褐色、雄花序長:6.5~8cm、雌花序:短い、結実期:10月~11月、果実型:堅果、果実長:2~2.5 cm、果実径:1.5cm、果実形:楕円形、果実色:初め緑色→褐色、殻斗形:うろこ状で深い椀形、種子:動物散布、寿命:300~400年、用途:木目が好まれ洋風家具材。