ハマユウ
- 花名ハマユウ
- 学名Crinum asiaticum var. japonicum
- 別名浜木綿, Crinum, クリナム, ハマオモト, 浜万年青, Poison bulb, giant crinum lily, grand crinum lily, spider lily, Hamayu, ハマユウ
- 原産地インドネシアとスマトラ
- 開花場所海岸
- 開花期6月, 7月, 8月, 9月
- 花言葉汚れがない
ハマユウとは
ハマユウ(浜木綿、学名: Crinum asiaticum var. japonicum)は、インドネシアとスマトラ原産で、ヒガンバナ科ハマオモト属の常緑多年草です。暖地を好み、海岸の砂地や、花壇で見られます。
厚く光沢がある根生葉は太く長い線形です。根生葉の間から、やや扁平で太い花茎(偽茎)を80 cm程伸ばします。
夏~初夏の夕方に、花茎先端から散形花序を伸ばし、白花を多数咲かせます。小花は漏斗状で先端が6深裂します。花は夜中に満開になり、芳香でスズメ蛾を呼び寄せるのある虫媒花です。
受精後、球形の果実が成ります。熟して裂開した果実から種子が落下し、海流に乗って砂浜に漂着して発芽し、子孫を増やします。
全草有毒で特に鱗茎が最強であり、その一方薬用にもなります。
■ハマユウと似ている花のイラスト
左から、アフリカハマユウ(阿弗利加浜木綿、学名:Crinum bulbispermum)、ハマユウ(浜木綿、学名:Crinum asiaticum)、スパイダーリリー(Spider lily、学名:Hymenocallis caribaea)
■アフリカハマユウ、インドハマユウのイラスト
左から、アフリカハマユウ、インドハマユウのイラスト
■ハマユウと似ている花
1)同科別属(ヒガンバナ科ハマオモト属)で白花を咲かせる花
●ハマユウ(浜木綿、学名:Crinum asiaticum)
● アフリカハマユウ(阿弗利加浜木綿、学名:Crinum bulbispermum)
●インドハマユウ(印度浜木綿、学名:Crinum latifolium)
●クリヌム・ヤグス(学名:Crinum jagus)
2)同科異属(ヒガンバナ科ヒメノカリス属)で白花を咲かせる花
●スパイダーリリー(Spider lily、学名:Hymenocallis caribaea)
花名の由来
花名の由来は、浜辺に咲き、花が神事に使われる木綿(ユウ=楮、学名:Broussonetia kazinoki × B. papyrifera)に似ていることに拠ります。
属名”Crinum”は、「crinon(百合)」、種小名”asiaticum”は「asiaticum(アジアの)」を意味します。
花言葉
花言葉は「汚れがない」は神事に使われることに拠ります。
万葉集と草木ーハマユウ
万葉集でも「濱木綿(ハマユウ)」と言う名で詠まれています。
万葉集 第4巻 496番歌
作者:柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)
題詞 :柿本朝臣人麻呂歌四首
登場する草木:濱木綿(ハマユウ)
原文
三熊野之 浦乃濱木綿 百重成 心者雖念 直不相鴨
読
三(み)熊野之(の) 浦乃(の)濱木綿(ハマユウ) 百(もも)重(へ)成(す) 心者(は)雖念(おもへど) 直(に)不相(あわぬ)鴨(かも)
↓
み熊野の 浦の浜木綿 百重成(す) 心は思へど 直に逢はぬかも
意味
熊野の 浦の浜木綿が 幾重にも重なっているように 心はあなたを幾重にも思っているけど 直に逢いたいなあ。
ぬかも:打消の助動詞「ず」の連体形+疑問の係助詞「か」+詠嘆の終助詞「も」
一般名:ハマユウ(浜木綿)、
学名: Crinum asiaticum var. japonicum、
別名:Hamayu、ハマオモト(浜万年青)、クリナム(Crinum)、Poison bulb 、p、giant crinum lily, 、grand crinum lily、spider lily、
分類名:植物界被子植物単子葉類キジカクシ目ヒガンバナ科ハマオモト属ハマユウ種、原産地:インドネシアとスマトラ、
生息分布:太平洋側の海岸線 環境:砂地、
草丈:100~150 cm、
葉形:帯状披針形、葉長:70 cm、葉幅:1 0 cm、葉縁:波状、
花序形:散形花序、花の咲く場所:花茎頂、花径: 6 cm、花色:白で芳香有り 、花茎長:80 cm、花弁数:10~20、花期:6月~9月、
備考:全草毒性及び薬用植物、防砂、観賞用。