源009.源氏物語の草木 第9話 藤
源氏物語の草木
源氏物語の草木
これまでのあらすじ
(源氏物語 1.9 若宮参内(四歳))
月日が経ち、4歳の時に若宮が参内します。帝は若宮の光り輝く美しさに圧倒されます。若宮が6歳の時に祖母が亡くなります。
(源氏物語1.10 読書始め(七歳))
若宮が読書始めをすると、これまた比類ない程の賢さを発揮するので帝は驚きます。「母親がいないのだから可愛がってやりなさい」と、帝は言って弘徽殿に行くときも一緒に連れて行きました。すると、誰もが若宮の品位と美しさに接して笑顔になります。学問や管弦など何をやらせても優れているので、宮中の語り草となりました。
(源氏物語1.11 高麗人の観相、源姓賜る)
若宮を高麗人の人相見に見せた結果、臣下の地位で朝廷を後見するのが先々安心だろうとなり、帝は若宮に源氏姓を賜ります。
第9話 藤壺入内
(源氏物語 1.12 先帝の四宮(藤壺)入内)
帝は相変わらず桐壺のことが忘れらずにいるので、周囲の者皆が困り果てています。そこへ容貌が桐壺ととてもよく似た美しい人がいるとして「藤壺」が紹介されます。
藤壺、登場
(源氏物語)
年月に添へて、御息所の御ことを思し忘るる折なし。先帝の四の宮の、御容貌すぐれたまへる聞こえ高くおはします、典侍は「亡せたまひにし御息所の御容貌に似たまへる人を、三代の宮仕へに伝はりぬるに、え見たてまつりつけぬを、后の宮の姫宮こそ、いとようおぼえて生ひ出でさせたまへりけれ。ありがたき御容貌人になむ」と奏しけるに、「まことにや」と、御心とまりて、ねむごろに聞こえさせたまひけり。
(意味)
帝は、年月を経ても、更衣のことが忘れられない。先帝の四の宮が、容貌が美しいと評判です。典侍は「亡くなられた御息所(桐壺)の容貌に似た人を、三代の宮仕えの中でも見ませんでしたが、この先帝の后の姫君こそ、大変よく似てご成長しておられます。すばらしく美しい人です」と奏上したので、「本当か」と、帝の心にとまって、丁重に申し入れたのであった。
植物の「藤」、登場
源氏物語には時々植物の名前が出てきたり、使われていますが、ここでは、新たに女御になられた方が「藤壺」御殿に住まわれていたことから藤をご紹介します。
フジ(藤、学名:Wisteria floribunda)とは、日本原産で、マメ科フジ属の耐寒性落葉蔓性低木です。5月上旬、甘い芳香の有る総状花序(房状の花)を吊り下げて咲かせます。一つの花房に多数の小花が付いていますが、それらの小花はマメ科特有の蝶形をしています。日本では、フジダナ(藤棚)と呼ばれる竹等で格子状に作られた専用棚に蔓を這わせて吊り下がった花を鑑賞します。万葉時代から存在する花です。
詳しい説明や花言葉は、こちらをご覧下さい。
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