源010.源氏物語の草木 第10話 花(桜)

源氏物語の草木

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これまでのあらすじ

第10話 源氏、藤壺を思慕


(源氏物語 1.13 源氏、藤壺を思慕)
帝は藤壺女御の入内で気持ちが慰められるようになった。一方、源氏の君は帝の傍を離れないので帝と共に藤壺の元に通った。


源氏、藤壺を思慕

(源氏物語)
主上も限りなき御思ひどちにて、「な疎みたまひそ。 あやしくよそへきこえつべき心地なむする。なめしと思さで、らうたくしたまへ。つらつき、まみなどは、いとよう似たりしゆゑ、かよひて見えたまふも、似げなからずなむ」など聞こえつけたまへれば、幼心地にも、はかなき●●につけても心ざしを見えたてまつる。

(意味)
帝は限りない愛情を藤壺と若宮(源氏)の二人に注いだので、「仲良くしなさい。あなたを見ていると不思議と源氏の母君に見立ててしまう。失礼と思わずにかわいがってください。あなたの顔つきや眼差しは源氏の母君とよく似ているので、あなたに母の姿を思い描いても不自然ではないのです」などと帝がおっしゃるので、子供心にも、●●の時期には、美しい枝を藤壺の宮に差し上げて思慕の気持ちを表された。

注記)●● は次回登場します。


桜、登場


奈良時代の万葉集では、花と言えば「梅」で、花見と言えば観梅でした。しかし、平安時代になると、「桜」が花見の中心となり、宮殿近くの神社は桜の名所となり貴族は花見を楽しむようになりました。「日本後紀」によると、最初の桜の花見は嵯峨天皇が催した「花宴の節」とされます。831年からは桜の花見が天皇主催の定例行事ともなっています。

サクラ(桜、学名:Cerasus)とは、ヒマラヤ原産で、バラ科サクラ属の落葉広葉小~中高木です。4月に、白または薄桃色の小さな一重又は八重の花を短い軸から4~5個単位で房状(散房花序)に咲かせます。日本の春を代表する花で、全国で花見が催されます。

詳しい説明や花言葉は、こちらをご覧下さい。

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サクラ(桜、学名:Cerasus)
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