切ない😢万葉集草木76.黒松
クロマツ(黒松、学名:Pinus thunbergii)は日本原産で、マツ科マツ属の常緑高木針葉樹です。樹皮が灰黒色で新芽が白っぽく幹が力強いです。硬い葉や枝葉が力強く広がるためオマツ(雄松)とも呼ばれます。クロマツは万葉集にも「マツ」という名前で出てきます。
万葉集と黒松
万葉集 巻2 141番歌
題詞:有間皇子自傷結松枝歌
作者:有間皇子
登場する植物:黒松(クロマツ)
有間皇子は中大兄皇子(後の天智天皇)にとって目の上のたんこぶだったため呼び出された道中にある浜の黒松で詠んだ歌。
原文
磐白乃 濱松之枝乎 引結 真幸有者 亦還見武
読
磐白乃(の) 濱(浜)松之(が)枝乎(を) 引(き)結(び) 真(ま)幸く有者(あらば) 亦(また)還(帰り)見武(む)
↓
磐白の 浜松が枝を 引き結び ま幸くあらば また帰り見む
訳
磐白(いはしろ)の 浜の松が枝を 引き結び 無事であれば また帰りに見るだろう。
注記:磐白:和歌山県みなべ町