万葉集と草木染2-縹色って?🌱万葉集草木120.露草

ツユクサ(露草、学名:Commelina communis)は、日本など東アジア原産で、ツユクサ科の這性一年草です。花が三角形に見える3枚の花弁は、青い花弁が2枚と白い花弁の1枚から構成されます。黄色い葯を持つ雄蕊が6本と雌蕊が1本あります。一日花なので、早朝に咲いて、夕方に萎みます。花は食用や、染料、薬草とされます。万葉時代は、「月草(つきくさ)」と呼ばれ、「縹色(はなだいろ)」という薄藍色の染料とされましたが、水で色が落ち易かったようです。


万葉集と露草


万葉集 第7巻 1351番歌


作者:不詳
題詞 :寄草


原文


月草尓 衣者将揩 朝露尓 所沾而後者 徙去友



月草尓(に) 衣者(は)将揩(摺らむ) 朝露尓(に) 所(ぬ)沾(れ)而(て)(の)後者(は) 徙(うつろひ)去(ぬ)友(とも)

月草に 衣は摺らむ 朝露に 濡れての後は うつろひぬとも


意味


露草(月草)で 衣服を染めてみよう 朝露に 濡れて 色が褪せてしまおうとも。

人の気持ちは移ろいやすいけど、一夜限りの恋でも、一緒に過ごしてみよう。翌朝、朝露に濡れて色褪せるツユクサ染めの着物のようになろうと。


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