死期を悟った諦めの歌⁉万葉集草木54.ヤマツツジ
ヤマツツジ(山躑躅、学名:Rhododendron kaempferi)は、日本原産で、ツツジ科ツツジ属の半落葉広葉低木です。日本の北海道~九州の低山の草原等に自生しています。
万葉集 第2巻 185番歌
作者:日並皇子宮舎人(草壁皇子の舎人)、題詞:皇子尊宮舎人等慟傷作歌、万葉名:イワツツジ
原文
水傳 礒乃浦廻乃 石上乍自 木丘開道乎 又将見鴨
訓読
水(みな)傳(伝ふ) 礒乃(の)浦廻(うらみ)乃(の) 岩上乍自(つつじ) 木丘(もく、茂く)開(咲く)道乎(を) 又将(またも)見む鴨(かも)
↓
水(みな)伝ふ 礒(いそ)の浦廻(うらみ)の 岩つつじ 茂(もく)咲く道を またも見(む)かも)
意味
水辺の磯廻りの岩ツツジが生い茂り咲く道をまた見ることができだろうか。
本人は27歳と若く逝去されており、この歌は本人ではなくお付きの人が詠っています。
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