名前は酷いけど、花は綺麗

ボケ(木瓜、学名:Chaenomeles)とは、中国原産でバラ科ボケ属の落葉低木です。
別名で、カンボケ, チョウシュンボケ、 ヒボケ、モケ、ヨドボケ、英名では flowering quince、Chinese quince とも呼ばれます。

ボケは平安時代に、中国から渡来した植物で「毛介(もけ)」と呼ばれていましたがそれが転じて「ボケ」と呼ばれるようになりました。
日本に渡来して以来、国内で、四季咲き、寒咲き、早咲き、中咲き、晩咲きの品種が育成されました。
品種の違いが多いので長期間開花を楽しむことができます。

樹高は100~300cmです。
枝には鋭い棘があるものとないものがあります。葉が開く前に花を咲かせます。
開花は11月~翌年4月で、短い枝の脇に、花径2~5cmの橙か、赤、白、桃色の五弁花を数輪付けます。
花弁は先が丸くふんわりとして色彩も上品です。葉は緑色で、長さ5~10cmの長楕円形で、葉縁に鋸歯があります。
花後の夏に、果実径5~7cm、果実長10cm程の黄色いカリン(花梨、学名:Pseudocydonia sinensis)に似た大きな梨形の果実がなります。果実は硬く苦み・酸味が強いため生食にはせず、ジャムや果実酒にしたり、乾燥させて鎮痛剤の材料に使います。
枝ぶりが面白いので、盆栽や庭木とされます。多数の園芸品種が作られています。


ボケ属3種


ボケ属には、
日本原産のクサボケ(草木瓜、Chaenomeles japonica)
中国原産のマボケ(毛叶木瓜、Chaenomeles cathayensis)、
中国原産で幾多の品種改良がなされたボケ(皱皮木瓜、Chaenomeles speciosa)の3種があります。
日本でボケと言えばこの改良品種のボケ(Chaenomeles speciosa)を指します。

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