コロンとした葉の爪先に短針状突起がある 爪蓮華
コロンとした葉の爪先に短針状突起がある
ツメレンゲ(爪蓮華、学名: Orostachys japonica)とは、日本~朝鮮半島~中国原産で、ベンケイソウ科イワレンゲ属の常緑多年生多肉植物です。
別名で、瓦松、ヒロハツメレンゲ(広葉爪蓮華)、中国名は、瓦松、晚红瓦松です。
日本では関東から四国、九州の乾燥した岩場に自生します。
草丈5~15cmです。
葉は根生葉で、肉厚の披針形です。
2年目に根生葉の間から円柱形の長い花茎を出し、10~11月に花茎の先端から円錐花序を伸ばして、白い小さな五弁花を密に咲かせます。花弁は基部で合着しています。
イワレンゲ属の花は一生に一回しか花を咲かせない一回結実性植物なので、一度咲くと親株が枯れ、そのままにしておくと子株も枯れるので、地下茎を切って株分けし、子株を確保する必要があります。
用途は鉢植えや、ロックガーデンに、花穂は漢方薬「瓦松」の材料となります。
ベンケイソウ科を食草とするクロツバメシジミ(Tongeia fischeri)がツメレゲの葉に産卵し孵化した幼虫が葉を食害します。
枕草子に出てくる!?
枕草子 第七十八段 にある「瓦に松」の松とは、白居易「新楽府・驪宮高」の第四十三話新楽府其二十一「驪宮高 美天子重惜人之財力也」に書かれた
漢詩原文:牆有衣兮瓦有松
訳文:「牆に衣有り、瓦に松有り」→「牆」は垣根、「衣」は苔、「松」はツメレンゲ(または、ノキシノブ)
意味:垣根は苔むし 屋根瓦にはツメレンゲ(漢名で、瓦松)がはびこっている。
ツメレンゲと、イワレンゲ、アオノイワレンゲの違い
ツメレンゲの葉は肉厚なのに対し、イワレンゲとアオノイワレンゲの葉は扁平です。
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