セイヨウオニアザミ
伝説の生き物、スコットランドの国花・国章
- 花名セイヨウオニアザミ
- 学名Cirsium vulgare
- 別名西洋鬼薊, Bull thistle, アメリカオニアザミ, spear thistle, Seiyo oniazami, ウルガレ, vulgare, Cirsium
- 原産地ヨーロッパ
- 開花場所野原・畦道
- 開花期7月, 8月, 9月
セイヨウオニアザミとは
セイヨウオニアザミ(西洋鬼薊、学名:Cirsium vulgare)とは、ヨーロッパ原産で、キク科アザミ属の野草の越年草です。
アメリカオニアザミ(亜米利加鬼薊) 、オニアザミ(鬼薊)、Bull thistleとも呼ばれます。
日本へはアメリカから輸入した穀物や牧草に混入して持ち込まれ、その後、帰化しました。北海道で発見されてから、本州や、四国でも確認され、牧草地や道端に自生している雑草です。
草丈は100~150 cmで、葉はロゼット状で羽状深裂の根生葉です。茎には翼があります。小葉は深裂し、葉縁には鋭い棘があります。
夏に、枝先から頭状花序を伸ばし花径3~5 cmの薄紅色をした管状花を数個つけます。花弁の下にある総苞は球状で、鋭い線状のトゲがあります。花後に羽状の冠毛がある痩果が成ります。
アザミは嫌われ者
綺麗な花だと思って触ると、茎や葉に鋭い棘があって刺さって痛いので、花名は「あざむく」から来ています。
スコットランドの国章か
アザミはスコットランドの国章となっていますが、そのアザミの品種はこの西洋鬼薊(C. vulgare)でないかと言われています。
スコットランドの国花や紋章となった伝説は次のようなものです。
アレクサンダー 3 世(1249 ~ 1286 年)の治世の時代、スコットランドがノルウェーの大軍に攻められました。
ノルウェー軍は夜、夜襲を掛けようとした先に、同軍の裸足だった一兵士アがザミを踏んで悲鳴を上げたため、奇襲に気付かれて大敗してしまいます。
また、その後は、ノルウェー軍の侵攻が無くなり、スコットランドに平和が訪れました。かくして国家を救ったアザミは国花とされるようになりました。
アザミの種類
アザミの種類には、以下があります。
ノアザミ(野薊、学名:Cirsium japonicum)、
セイヨウオニアザミ(西洋鬼薊、学名:Cirsium vulgare)、
セイヨウトゲアザミ(西洋刺薊、学名:Cirsium arvense Scop.)、
トネアザミ(利根薊、学名:Cirsium incomptum)、
タテヤマアザミ(立山薊、学名:Cirsium babanum var. otayae)、
モリアザミ(森薊、学名:Cirsium dipsacolepis)
一般名:セイヨウオニアザミ(西洋鬼薊)、
学名:Cirsium vulgare、
別名:アメリカオニアザミ(亜米利加鬼薊) 、オニアザミ(鬼薊)、ウルガレ、spear thistle。Bull thistle、
分類名(APG III):植物界被子植物真正双子葉類キク目キク科アザミ属アメリカオニアザミ種 、
原産地:ヨーロッパ、生息分布:日本では北海道~本州、四国、生活環境:牧草地、道端、
生活型:越年草、
草丈:100~150 cm、
根生葉:ロゼット状で羽状深裂 、小葉:深裂、葉縁:鋭い棘、
花色:桃色、開花期:7月~9月、花序形:頭状花、花径:3~5 cm、
種子型:痩果で羽状の冠毛あり。