ハンノキ
クリスマス・リース
- 花名ハンノキ
- 学名Alnus japonica
- 別名榛の木, ハリノキ
- 原産地日本、韓国、台湾、中国東部、ロシア
- 開花場所野原・畦道, 低山
- 開花期1月, 2月, 3月, 12月
- 花言葉忍耐、不屈の心
ハンノキとは
ハンノキ(榛の木、学名:Alnus japonica)とは、日本、韓国、台湾、中国東部、ロシア原産で、カバノキ科ハンノキ属の落葉高木です。
別名でハリノキ、万葉集名では「榛」(ハリ)と呼ばれました。
根に粒状の根粒菌があり、栄養を補完しながら生育するので、日本全国の沼地や畦などの湿地に自生するとともに、土壌に恵まれない土地の地盤改良に積極的に使われる先駆樹種として肥料木とされます。
肥料木には、このカバノキ科のハンノキ(榛の木、学名: Alnus japonica)の他、マメ科のニセアカシア (Robinia pseudoacacia) やハギ(萩 Lespedeza)、ヤマモモ科のヤマモモ(山桃、学名: Morella rubra)があります。
樹高は15~20 mに成長します。
樹皮は暗灰褐色で浅い割れ目が出来て剥がれ落ちます。
葉は長楕円形で、葉柄の先にやや光沢が有り、基部が広楔形で葉先が尖います。葉縁に不整形の細鋸歯があり、葉は互生して付きます。
雌雄同株、雌雄異花です。
12月~3月に、葉が出る前に雄花序と雌花序を咲かせます。
雄花は枝先端から花柄を出し、2~3個の円柱形をした暗紫褐色の尾状花序を下垂させます。
雌花は雄花の真下にある葉腋から、楕円形で紅紫色の穂状花序を1~5個咲かせます。
花後に小さな緑色の松毬状(毬果状)果実が成り、前年の実が10月頃に熟して暗褐色の木質化した松ぼっくりになります。
1月~6月頃に花粉が飛散するので花粉症の原因物質の一つとされます。
用途
樹木は、収穫後の稲穂を架けて干す稲架木(ハサギ)として植えられました。
材は建築材や器具材、家具材となり、木炭としても使われます。樹皮と果実は布の染料とされ、江戸時代にはタンニンを抽出して女性の鉄漿(おはぐろ)などにも用いられました。
乾燥した実は1.5~2.5cm長でクリスマス・リースや、オーナメント、インテリアに使われます。
万葉集名:榛(ハリ)
万葉集出典巻・作者
第三巻:0280 作者:高市連黒人(たけちのむらじくろひと)
原文
去来兒等 倭部早 白菅乃 真野乃榛原 手折而将歸
よみ
去来(いざ)兒等(児ども) 倭部(大和)へ早(早く)白菅(しらすげ)乃(の)
真野(まの)乃(の)榛原(はりはら) 手折(たおり)而(て)将歸(行かむ)
意味
さあ、皆、白菅(しらすげ)の生える真野(まの=神戸市長田区)の榛原(はりはら)で 榛(ハンノキ)を手折って 大和(奈良)へ早く帰ろう。
一般名:ハンノキ(榛の木)、
学名:Alnus japonica、
分類名:植物界被子植物門双子葉植物網ブナ目カバノキ科ハンノキ属ハンノキ種、
別名:ハリノキ、万葉集名では「榛」(ハリ)、
原産地:日本、韓国、台湾、中国東部、ロシア、生活環境:沼地や畦などの湿地、
生活型:落葉高木、
樹高:15~20 m、樹皮:暗灰褐色で浅い割れ目から剥げ落ちる、
葉柄:有、葉質:やや光沢有、葉形:長楕円形で基部は広楔形で葉の先端は尖る、葉縁:不整形の細い鋸歯、葉序:互生、
雌雄同株、開花期:12月~3月、雌雄異花、雌花は雄花の下につく、花序:単生花、雄花の花序長:4~7 ㎝、雌花の花序長:0.4 cm、
果実形:松毬状(毬果状)、果実色:緑→暗褐色→木質化、種子:扁平で卵円形状、
用途:建築材、器具材、家具材、木炭、備考:1月~6月の花粉症の原因物質の一つ、根に粒状の根粒菌。