寒緋桜
万葉集でよまれた草木, 桜シリーズ1.寒緋桜, 早咲き桜
- 花名寒緋桜
- 学名Cerasus campanulata
- 別名サクラ, sakura, cherry tree, 寒緋桜, 桜, campanulata, Kan-hizakura, かんひざくら, カンヒザクラ
- 原産地日本、台湾、中国等
- 開花場所植物園, 公園
- 開花期1月, 2月, 3月
- 花言葉「あでやかな美人」「善行」
寒緋桜とは
寒緋桜(カンヒザクラ、学名:Cerasus campanulata)は、日本、台湾、中国等が原産で、バラ科サクラ属の落葉広葉中低木「桜(サクラ)」の原種の一つとされますが、純粋な野生種ではなく人為的持ち込まれたとされます。以前は、緋寒桜(ヒカンザクラ)と呼ばれました。
3月中旬から咲き始める早咲き品種で、葉が開く前に花穂(散房花序)に鮮やかな紅色または緋色をした釣鐘型の中輪の花を下向きに10数輪まとめて咲かせます。
花は通常の桜花のようには開ききらず(平開しない)、俯きかげんに咲きます。雄蕊は長く花からはみ出します。花びら(花弁)ばかりでなくガク(萼)も緋色をしています。花が落ちるときは花びらは散らずそのままポトリと落ちます。樹姿はまとまりのある姿をしています。沖縄では1月中旬から下旬に開花します。
この寒緋桜と豆桜からオカメザクラ(おかめ桜、学名:Prunus incamp 'Okame')が育種されました。
花言葉
「あでやかな美人」「善行」
万葉集 第10巻 1872歌
桜は万葉集でも詠まれています。
作者:作者不詳
題詞:詠花
万葉名:櫻花
原文
見渡者 春日之野邊尓 霞立 開艶者 櫻花鴨
よみ
見渡(せ)者(ば) 春日之(の)野邊(野辺)尓(に)
霞立(ち) 開(咲き)艶(にほへる、匂へる)者(は) 櫻花(桜花)鴨(かも)
↓
見渡せば 春日の野辺に 霞立ち 咲き匂へるは 桜花(さくらばな)かも
意味
見渡せば 春日の野辺に 霞立ち 咲き匂っているのは 桜の花でしょうか。
桜の原種
桜の原種には10種+カンヒザクラ1種(後に野生化)の11種があります。
ヤマザクラ(山桜、学名:Cerasus jamasakura または Prunus jamasakura)、
オオシマザクラ(大島桜、学名:Cerasus speciosa または P. lannesiana var. speciosa)、
エドヒガン(江戸彼岸、学名:Cerasus spachiana、または Cerasus itosakura、Cerasus itosakura f. ascendens、 P. pendula f.ascendens、P. subhirtella var. ascendens)、
マメザクラ(豆桜、学名:Cerasus incisa または Cerasus incisa var. incisa)、
チョウジザクラ(丁字桜、学名:Cerasus apetala または Cerasus apetala var. tetsuyae)、
オオヤマザクラ (Cerasus sargentii)、カスミザクラ(Cerasus laveilleana, P. verecunda)、タカネザクラ(Cerasus nipponica)、ミヤマザクラ (Cerasus maximowiczii)、クマノザクラ(Cerasus kumanoensis) 、
カンヒザクラ (Cerasus campanulata)
サクラを集めた「特集 桜」もご参照ください。
一般名:寒緋桜(カンヒザクラ、かんひざくら) 、学名:Cerasus campanulata(カンパヌラタ) 、別名:ヒカンザクラ(緋寒桜)、Campanulata(カンパヌラタ)、Kan-hizakura、分類名:植物界被子植物真正双子葉類バラ目バラ科サクラ属サクラ亜属(Prunus subg. Cerasus )カンヒザクラ・グループ 、原産地:日本、台湾、中国他 、樹高:5m、葉質:厚くて硬い、葉形:長楕円形、葉色:緑色、葉縁:単鋸歯、葉柄長:短い(1.5cm以下)、花色:鮮やかな紅色/緋色、花冠:釣鐘型、花の咲き方:下向き、花径:1.5~2.5cm、中輪、開花期:早咲き、3月中旬~。
花言葉
「あでやかな美人」「善行」
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