クマノザクラ
Cerasus kumanoensis
- 花名クマノザクラ
- 学名Cerasus kumanoensis
- 別名熊野桜, Kumano cherry
- 原産地紀伊半島南部(日本)
- 開花場所低山
- 開花期2月, 3月
クマノザクラとは
クマノザクラ(熊野桜、学名:Cerasus kumanoensis) は日本固有種でバラ科サクラ属の落葉広葉小高木「サクラ」の原種の一つのヤマザクラです。紀伊半島南部(奈良県、三重県、和歌山県)の山の斜面に自生します。以前から存在していた野生の桜ですが、発見されたのは今から100年前と比較的新しいです。
■クマノザクラの特徴
開花時期は2月〜3月が見頃と、ヤマザクラや染井吉野(ソメイヨシノ)より早い。
葉は小さく細く薄く卵形。
花は葉より早く咲く。
花色は白~淡紅色で花弁端にフレアーがある。1つの花序に2個咲かせることが多い。
花径:2.5~3.5cmの中輪、咲き方:一重。
花柄は無毛で短い
一般名:クマノザクラ(熊野桜、学名:Cerasus kumanoensis、英名:Kumano cherry、分類名:植物界被子植物真正双子葉植類バラ目バラ科サクラ属、原産地:日本固有種、生息分布:紀伊半島南部(奈良県、三重県、和歌山県)の山の斜面、樹高:8~16m、葉色:緑→赤(秋に紅葉)、葉柄:短く無毛、葉質:小さく細くて薄い、葉形:卵形、葉長さ:cm、葉縁:鋸歯、葉序:互生、花径:2.5~3.5cm、花色:白~淡紅色、花の咲き方:一重咲き平開、花弁数:5枚、開花期:2月〜3月 、果実径:0.8~1.0cm、黒紫色で渋みがある、特記:11番目の野生の原種、発見されたのは最近で今から100年前。
桜の原種
桜の原種には10種+カンヒザクラ1種(後に野生化)の11種があります。
ヤマザクラ(山桜、学名:Cerasus jamasakura または Prunus jamasakura)、
オオシマザクラ(大島桜、学名:Cerasus speciosa または P. lannesiana var. speciosa)、エドヒガン(江戸彼岸、学名:Cerasus spachiana、または Cerasus itosakura、Cerasus itosakura f. ascendens、 P. pendula f.ascendens、P. subhirtella var. ascendens)、
マメザクラ(豆桜、学名:Cerasus incisa または Cerasus incisa var. incisa)、
チョウジザクラ(丁字桜、学名:Cerasus apetala または Cerasus apetala var. tetsuyae)、
オオヤマザクラ (Cerasus sargentii)、カスミザクラ(Cerasus laveilleana, P. verecunda)、タカネザクラ(Cerasus nipponica)、ミヤマザクラ (Cerasus maximowiczii)、クマノザクラ(Cerasus kumanoensis) 、
カンヒザクラ (Cerasus campanulata)
万葉集とサクラ
桜の原種には、ヤマザクラ、オオシマザクラ、エドヒガン、カンヒザクラ、マメザクラ、チョウジザクラ、オオヤマザクラ、カスミザクラ、タカネザクラ、ミヤマザクラ、クマノザクラがありますが、ここではまだ花日記に出ていない「クマノザクラ」とします。
万葉集 第10巻 1887番歌
作者:不詳
題詞:旋頭歌
原文
春日在 三笠乃山尓 月母出奴可母 佐紀山尓 開有櫻之 乃可見
訓読
春日在(なる) 三笠(御笠)乃(の)山尓(に) 月母(も)出奴(でぬ)可母(かも) 佐紀山(さきやま)尓(に) 開有(咲ける)櫻(桜)之(の) 花乃(の)可見(見ゆべく)
↓
春日なる 御笠の山に 月の出でぬかも 佐紀山(さきやま)に 咲ける桜の 花の見ゆべく
意味
春日なる 御笠の山に 月が出ないかなあ。 佐紀山(さきやま)に 咲いている桜の 花がよく見えるように。