大山桜
Cerasus sargentii
万葉集, 桜シリーズ9.山桜,ソメイヨシノの親
- 花名大山桜
- 学名Cerasus sargentii
- 別名桜, ヤマザクラ, Prunus jamasakura, やまざくら, Cerasus jamasakura, オオヤマザクラ
- 原産地日本、樺太、中国、朝鮮半島、ロシア
- 開花場所低山, 北海道
- 開花期4月, 5月
大山桜とは
オオヤマザクラ(大山桜)、学名:Cerasus sargentii )は桜の原種の一つです。桜の原種と園芸品種の一覧を、特集 桜一覧に示しますので、ご参照ください。
オオヤマザクラ(大山桜、学名:Cerasus sargentii)は日本の桜の原種の一つです。日本~ロシアの山地に自生します。ヤマザクラ(山桜、学名:Cerasus jamasakura)と似ています。オオヤマザクラとヤマザクラの似ている点は、花名もにしていますが、いずれも葉の表面は濃緑色で葉の展開と同時に開花します。花弁は5個で、果実は球形の核果で5~6月に黒紫色に熟します。両者の違いは以下に示す通りです。
■オオヤマザクラとヤマザクラの比較
オオヤマザクラはヤマザクラより、
分布域が広い、
樹皮が明るい
葉裏は緑色
葉の最大幅位置が先端寄りで葉形にが丸みがあり大きい
鋸歯が三角状で大きい
開花期が早い
花色が濃く大きい
果実がやや大きい
オオヤマザクラ詳細
■オオヤマザクラ
分布域:北海道~九州の山地、
樹皮:灰褐色
開花期:4~5月
葉形:丸みがある
葉の最大幅位置:先端寄り、
葉身長:8-15cm、葉幅4-8cm
葉裏面:緑色(粉白色で光沢はない)
鋸歯:三角状でやや大きい
花径:3~4.5cm
花の付き方:散形状花序に紅色~淡紅色の花を2~3個つける
果実径:約1cmの球形
■ヤマザクラ詳細
分布域:本州~九州の山地
樹皮:暗褐色
開花期:3月下旬~4月中旬
葉形:やや細長い
葉の最大幅位置:中央寄り
葉身長:7-12cm、葉幅:3-5cm、
葉裏面:白っぽい(灰緑色で無毛)、
鋸歯:小さく重鋸歯
花径:2.5~3.5cm
花の付き方:散房花序から淡紅色の花を2~5個つける。
果実径:0.7-0.8cm。
万葉集とヤマザクラ2
第17巻 3970番歌
作者:大伴家持
題詞:更贈歌一首 天平十九年(西暦747年)三月三日大伴宿祢家持
大伴池主(おおとものいけぬし)の歌に対する大伴家持の返歌
原文
安之比奇能 夜麻佐久良婆奈 比等目太尓 伎美等之見氐婆 安礼古非米夜母
よみ
安之比奇能 夜麻佐久良婆奈(山桜花) 比等目(一目)太尓(だに) 伎美(君)等(と)之(し)見C婆(てば) 安礼(我)古非(恋)米夜母(めやも)
↓
あしひきの 山桜花 一目だに 君とし見てば 我れ恋ひめやも
意味
(あしひきの)山桜を 一目でも あなたと見られたら こんなに恋しく思うでしょうか(思わないでしょうに)。
一般名:オオヤマザクラ(大山桜)、学名:Cerasus sargentii var. sargentii、又名:ベニヤマザクラ・エゾヤマザクラ、Sargent's cherry、分類名:植物界被子植物真正双子葉類バラ目バラ科サクラ属オオヤマザクラ種、原産地:日本~ロシア、生息分布:北海道~九州の山地、環境:山野に自生、生活型:落葉高木、樹高:20~25m、樹皮色:灰褐色、若枝:栗褐色~赤褐色、単葉、葉身:楕円形~倒卵状楕円形、葉縁:三角状の重鋸歯、花序:散形花序、花弁の色 :紅色~淡紅色、花径:3〜4.5cm、開花期:4月~5月、果実型:核果、果実形:球形、果実径:1cm、結実期:5月~6月、果実色:黒柴色、種子形:楕円形、用途:公園樹、街路樹、建築材、器具材、彫刻、皮細工。