サンザシ
Crataegus cuneata
- 花名サンザシ
- 学名Crataegus cuneata
- 別名山査子, サモモ
- 原産地中国
- 開花場所庭, 公園, 盆栽
- 開花期4月, 5月
- 花言葉「希望」「ただ一つの恋」「慎重」
サンザシとは
サンザシ(山査子、学名: Crataegus cuneata)は、中国原産でバラ科サンザシ属の落葉広葉低木です。日本へは中国から1734年(江戸時代)に薬用樹として渡来しました。樹高は1.5~3mでよく分枝し、小枝に棘が多い。葉は倒卵形で、葉縁に荒い鋸歯があり、葉基部はくさび形をしています。
春は白花、秋は赤い実
4~5月に白い5弁花を咲かせます。10月に果実径2cm程の赤色または黄色い球形の偽果が成ります。果実を乾燥させたものが生薬「サンザシ(山査子)」であり、これから種子を除いたものが「サンザニク(山査肉)」となります。
果実に含まれるもの
果実には、オレアノール酸、クエルセチン、クロロゲン酸、ビタミンC、カロテン(プロビタミンA)が含まれます。
学名の由来
学名(Crataegus cuneata)の内、属名の「Crataegus」はラテン語の「kratos(力、強さ)」+「agein(持つ、運ぶ)」の合成語で、「力強い、強力な」という意味です。種小名の「cuneata」はラテン語で「楔形(くさびがた)の」という意味です。
乾燥させた果実は生薬に
生薬サンザシ
生薬の煎じ液は、健胃、整腸、消化吸収、止瀉、鎮静、消化不良、慢性下痢、産後の腹痛などに用いられます。
山査子炭」または「山査炒炭」
サンザシを黒焼きにしたもので、胃出血や出血性の下痢に服用します。
漢方に
加味平胃散(かみへいいさん)、啓脾湯(けいひとう)の漢方方剤にー高血圧、健胃効果がある
サンザシの用途
「山査子酒」ーサンザシの果実をホワイトリカーに漬けた酒。
「山楂餅(シャンジャーズビン、Haw flakes)」、「山楂糕(シャンジャーガオ)」ー羊羹のような菓子
「冰糖葫芦」(ビンタンフール)ー果実を砂糖やハチミツに漬けて食べる。
■同属の花
サンザシ(山査子、学名: Crataegus cuneata)
樹高は2mほど。生薬名で山査子/山楂子(さんざし)
キミノサンザシ (C. cuneata f. lutea)
果実が黄色い。
オオミサンザシ(大実山査子、学名: Crataegus pinnatifida var. major)
樹高が8mほどになり、果実が大きい。生薬名で山査子/山楂子(さんざし)
セイヨウサンザシ(西洋山査子、C. oxyacantha)
「心臓によいハーブ」。別名:メイフラワー(Mayflower、5月の開花時期から)。果実と葉が強心、心悸亢進、心筋衰弱などの心臓病や関連疾患、扁桃炎や消化不良に使われる。イチョウ(Ginkgo biloba)と組み合わせて、記憶力の低下を防止にも。
■サンザシと北原白秋 文学
「この道」1926年(大正15年) 北原白秋の4番
あの雲も いつか見た雲
ああ そうだよ
山査子(さんざし)の枝も垂れてる
■サンザシと赤毛のアン 文学
赤毛のアンが絶賛する「サンザシ(Mayflowerと書いてあるが)」とは、セイヨウサンザシではなく(誤訳らしい)、別科(ツツジ科)で同じく 「 メイフラワー 」 と呼ばれる「 Trailing Arbutus(アメリカイワナシ、トレイリング ・ アービュタス) 」 と言われます。メイフラワーとは言葉通り「五月に咲く花」のことなので国によって花が異なります。イギリスでメイフラワーと言えば「サンザシ」、アメリカでは「アメリカイワナシ(トレイリング ・ アービュタス)」を指すことから、北米にあるカナダでは「アメリカイワナシ」説が有力です。
■花言葉
花言葉は、「希望」「ただ一つの恋」「慎重」
一般名:サンザシ(山査子)、学名: Crataegus cuneata、別名:サモモ、野山楂(サンザシの中国名)、北山査(オオミサンザシの中国名)、Hawthorn(ホーソーン、英名)、分類名:植物界被子植物真正双子葉類バラ目バラ科サンザシ属サンザシ種、原産地:中国中南部、樹高:1.5~3m、生活型:落葉広葉低木で良く分枝、小枝:棘、葉形:倒卵形、葉長さ:0.6cm、葉縁:粗い鋸歯、葉基部:くさび形、開花期:4~5月、花の出る場所:葉と同時に枝先に、花色:白色、花の芳香:甘く爽やかな香り、花弁数:5弁花、結実期:10月、果実径:2cm、果実形:球形、果実色:黄色→赤色、果実型:偽果、果実の可食:可、用途:果実は生薬「サンザシ(山査子)」、果実酒、ドライフルーツ、花と果実の観賞で庭木や盆栽に。