ヒエ
「おおらかな心」
- 花名ヒエ
- 学名Echinochloa esculenta
- 別名Japanese barnyard millet
- 原産地中国、日本
- 開花場所畑
- 開花期7月, 8月, 9月
ヒエとは
ヒエ(稗、学名:Echinochloa esculenta)は、中国~日本原産でイネ科ヒエ属の一年生草本植物の農作物です。寒さにも強いことから日本全国の畑で栽培されています。
草丈は100〜200cmです。葉は長さ50-70cm、幅3cmの細長い披針形で互生して付きます。7月~9月に、花茎から長さ10~30 cmの円柱形の花穂を伸ばし、咲き始めは緑色でその後、黄色に変色する花をつけます。花後に成る果実は黄褐色の頴果です。栽培時期は、播種時期が5月~6月、収穫時期が9月下旬~10月、出回時期が5月〜9月です。
五穀豊穣の五穀には諸説ありますが、古代から米(稲、Oryza sativa)・麦(ムギ、Triticum aestivum)・粟(アワ、Setaria italica)・豆(マメ、Glycine max)・黍(キビ)または稗(ヒエ)がおよそ選ばれています。ヒエは種子を食用に、茎葉を牛馬の飼料とするため栽培されます。寒さに強く救荒作物として稲や麦の代用品とされましたが、米農家にとっては、稲の生長に悪影響を及ぼす田んぼの雑草と見なされ嫌われています。
近年は、ヒエに含まれる食物繊維やビタミンEなどが豊富ということで見直され健康食品の一つとされています。ヒエの難点は、加工が難しく歩留まりが悪いことです。
雀による食害あり
スズメ(雀、学名:Passer montanus)はイネ科植物のイネやヒエなどを好むので食害を避ける防鳥ネット等の対策が必要です。
名前の由来
属名の 「Echinochloa」 はラテン語の「echinoa(ウニ)」+「chloa(草)」の複合語で「芒(のぎ)」形から連想され「ヒエ属」を指す属名となりました。
種小名の 「esculenta」 はラテン語で、「edible(食用)」の形容詞で「食用になる」という意味です。和名の由来は、寒さ(冷え、ヒエ)に強いことに拠ります。
万葉集とヒエ
万葉集 第11巻 2476番歌
作者:作者不詳(柿本朝臣人麻呂之歌集出)
題詞:寄物陳思
原文
打田 稗數多雖有 擇為我 夜一人宿
読み
打つ田には 稗(ひえ)はしあまた ありといへど 選(えら)えし我れぞ 夜(よ)をひとり寝る
意味
耕した田には 稗(ひえ)がたくさん 残っていると言うのに 何でワイやの抜かれたのは 夜一人でふて寝する。
田んぼに生えたヒエは稲の成長に邪魔な雑草として抜き取られました。
ヒエの花言葉
「おおらかな心」
一般名:ヒエ(稗)、学名:Echinochloa esculenta、分類名:植物界被子植物単子類イネ目イネ科ヒエ属ヒエ種、別名:Japanese barnyard millet、Japanese barnyard millet or Japanese millet、エキノクロア・エスクレンタ(学名)、原産地:中国、日本、環境:畑、草丈:100〜200cm、葉形:細長い披針形、葉長:50-70cm、葉幅:3cm、葉序:互生、開花期:7月~9月、花序長:10~30 cm、花序形:円柱形、花穂色:緑→黄色、播種:5月~6月、収穫時期:9月下旬~10月、出回時期:5月〜9月、果実型:頴果、果実色:黄褐色、天敵:スズメ、用途:果実は健康食品、雑穀、小鳥の餌、茎葉は乾燥させて牛馬の飼料。
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