ムギワラギク
花に二枚貝(軟体動物)の名
- 花名ムギワラギク
- 学名Xerochrysum bracteatum
- 別名ヘリクリサム, テイオウカイザイク, Helichrysum, bracted strawflower, 麦藁菊, 帝王貝細工, Golden everlasting
- 原産地オーストラリア
- 開花場所庭
- 開花期5月, 6月, 7月, 8月, 9月
- 花言葉「永遠の思い出」「いつまでも続く喜び」「不滅の花」「黄金の輝き」「記憶」
ムギワラギクとは
花名に貝と付き光で輝く「麦藁菊」と鮑
ムギワラギク(麦藁菊、学名:Xerochrysum bracteatum、シノニムス:Helichrysum bracteatum) とは、オーストラリア西部原産で、キク科ムギワラギク属の半耐寒性一年草です。日本へは江戸時代末期に渡来しました。尚、属名は、以前はヘリクリサム属(Helichrysum属)でしたが、2001年に、Xerochrysum属に代わりました。
ムギワラギクは、別名でテイオウカイザイク(帝王貝細工)や、カイガラソウ(貝殻草)、英名で、Golden everlastingや、bracted strawflowerと呼ばれます。株高は、30-40cm(矮性種)と、60~120cm(高性種)があります。葉は緑色の披針形で、全縁、互生して付きます。
花の開花は、春播きの場合は当年7月-9月に、秋播きの場合は翌年5-6月になります。5月~9月に、硬く細い茎が上部で分枝し、筒状花のみから成る頭状花を咲かせます。舌状花のように見えるもののは総包片でカサカサしており色は赤や、黄色、橙色、白、紫など多数あります。花弁(舌状花)のように見える総苞片にはケイ酸が含まれるのでカサカサして硬く光が当たると金属光沢が見られます。
生花の時からドライフラワー状で、さらに乾燥して、ドライフラワーとなるので、綺麗な花の状態で長く楽しめます。
花には、ハチ(蜂)やハエ(蠅)などが訪れる虫媒花です。用途は庭植や鉢植え、切り花、ドライフラワー、仏花、などです。
花名に貝と付き光で輝く 麦藁菊と鮑
左:ムギワラギク(麦藁菊、学名:Helichrysum bracteatum) 、右:アワビ(鮑、学名:Turbo cornutus)
花(総苞片に)ガラス光沢がある 、構造色で輝く
ムギワラギク
ムギワラギク(麦藁菊、学名:Xerochrysum bracteatum)は別名でテイオウカイザイク(帝王貝細工)や、カイガラソウ(貝殻草)と呼ばれ、花名に「貝」と付きます。総苞片の主成分は、ケイ酸 [SiOₓ(OH)4−2x]ₙ 、すなわち、ガラスのようなものなので太陽光が当たると光り輝きます。
貝の殻【構造色】
螺鈿(らでん)細工をご覧になったことがあると思いますが、貝にも虹色に輝く現象が見られます。貝殻の主成分は炭酸カルシウム ( CaCO3 )で、貝殻の内面は薄膜が何層にも重なった多層構造から成る「真珠層」があります。薄膜の1層の厚さは0.3-0.5μm、光の波長は0.4-0.8μmとほぼ同じです。これに光りが当たると多層構造による干渉が起こり「構造色」と呼ばれる現象が起きます。アワビは最初から真珠層が見えていますが、巻貝などの貝殻は採取段階では白色であり殻表面を磨いて露出する真珠層には、薄膜積層で出来た微細構造があり、そこに光が当たると、光の波長により様々な発色をします。微細構造が存在する限り色は消えませんが、有機色素の場合は色は経年劣化で褪色し消失します。
植物も、貝(軟体動物)も、条件が合えば、光の下で美しく光り輝きますが、仕組みは異なるようです。
花名が似ている
和名で「カイザイク(貝細工)」と呼ばれる、「アンモビウム(Ammobium、学名: Ammobium alatum)」は、別属のキク科カイザイク属の植物で、似た花を咲かせます。
花名の由来
和名のテイオウカイザイク(帝王貝細工)と呼ばれるのは、貝細工は貝殻の細工物のように見えることから、帝王は、カイザイク(貝細工)」と呼ばれる、「アンモビウム(Ammobium、学名: Ammobium alatum)」より、花が大きく華やかなことから。
属名の「Xerochrysum 」は、ラテン語の「Xeros(キセロ、乾燥した)」 +「 chrysos(チリソス、金色)」の複合語で、頭花に
前属名の、「Helichrysum」は、ラテン語の「helios(ヘリオス、太陽)」 +「 chrysos(チリソス、金色)」の複合語で、頭花の花色が太陽のように鮮やかな輝きがあることに拠ります。種小名の「 bracteatum」は、ラテン語の「「苞葉のある」を意味します。
花言葉
「永遠の思い出」「いつまでも続く喜び」「不滅の花」「黄金の輝き」「記憶」
今では異属ですが
同じヘリクリサム属の花に、ヘリクリサム・ペティオラレ(Helichrysum petiolare)があります。
Helichrysum italicum(ヘリクリサム・イモーテル)-薬効がある。
一般名:ムギワラギク(麦藁菊)、
学名:Xerochrysum bracteatum(キセロクリスム・ブラクテアツム)
シノニム:Helichrysum bracteatum(ヘリクリサム・ブラクテアツム)、
別名:テイオウカイザイク(帝王貝細工)、カイガラソウ(貝殻草)、
英名:strawflower、bracted strawflower、×ヘリクリサム(Helichrysum)、
分類名:植物界被子植物真正双子葉類キク目キク科ヘリクリサム属ブラクテアツム種、
原産地:オーストラリア、環境:乾燥地帯、
株高:30-40cm(矮性種)、60~120cm(高性種)
葉形:披針形、葉縁:全縁、葉序:互生、
開花期:5月~9月、花序形:頭状花所、頭状花径:3~5 cm、花質:カサカサした紙状、花色(実際には総苞片の色):赤や、黄色、橙色、白、青、紫など、花の特徴:花には筒状花だけがあり舌状花は無い、花弁(舌状花)のように見えるものは総苞片、
果実型:痩果、
用途:庭植、鉢植え、切り花、ドライフラワー、仏花。
■関連ページ
・ムギワラギク(麦藁菊、学名:Xerochrysum bracteatum)
・花名に「軟体動物」
・アンモビウム(Ammobium、和名:はカイザイク(貝細工)、学名: Ammobium alatum)
・「花名に貝(軟体動物)」 ムギワラギク(麦藁菊、学名:xerochrysum-bracteatum) かぎけん花図鑑 花日記2024年9月11日(水)