ヤマハギ
- 花名ヤマハギ
- 学名Lespedeza bicolor
- 別名Bush clover, シカナキグサ, Thunberg's bushclover, Thunberg's lespedeza, Shrub lespedeza, 日本胡枝子
- 原産地アジア
- 開花場所庭, 植物園, 公園, 園芸品種
- 開花期8月, 9月, 10月
- 花言葉「思案」「内気」
ヤマハギとは
ヤマハギ(山萩、学名:Lespedeza bicolor)は、アジア原産で、マメ科ハギ属の落葉低木です。いわゆる、ハギ(萩)です。日本全国で北海道、本州、四国、九州の日本全国の山野に自生しています。葉は三出複葉です。
万葉集で詠われた種類別人気ランキングで「ハギ」は1番人気でした。そして、ハギとくれば「シカ」が登場する歌が多いです。何故、ハギとシカなのか。
鹿の場合は、秋は鹿の発情期で雌を求めて鳴いたり、他の雄と戦ったりで、野山で何かと鹿の行動が目立っていたこと。萩については、秋に咲く花は少なく、秋に枝一杯花を咲かせて、鹿好みの淡い甘い香りをを発すること。
芽之(かこ、めこ=妻子、萩)とハギを妻や、恋人に充てた都合上、万葉集はある意味では、「言葉遊び」でもありますので、萩に鹿が好んで寄って来るのを人間の男女の恋に見立てて歌ったのでしょうか。
九州の大宰府で大伴旅人が見た萩が、ヤマハギか、ツクシハギか、ビッチュウヤマハギ、マルバハギかは定かではありませんが、恐らく、園芸品種のミヤギノハギではないと思われます。
万葉集とハギ
万葉集 第8巻1541番歌
作者:大伴旅人(おおとものたびと)
題詞:大宰帥大伴卿歌二首
登場する植物:芽之(かこ、めこ=妻子)=萩
原文
吾岳尓 棹壮鹿来鳴 先芽之 花嬬問尓 来鳴棹壮鹿
よみ
我が岡に さ牡鹿来(き)鳴く 初芽之(かこ、めこ=妻子、萩)の 花妻(はなつま)問(ど)ひに 来(き)鳴くさ牡鹿
意味
我家近くの丘に 牡鹿(おじか)が来て鳴いている 初萩の花に 求婚しに やって来て鳴く牡鹿が
萩は秋の七草の一つ
「秋の七草」の1つとなっています。 万葉集には、山上憶良が詠んだ 秋の七草 に関する以下の短歌があります。花名を覚えるのに重宝します。
「萩の花 尾花 葛花 撫子が花 を皆へし また フジバカマ アサガオが花(今のキキョウ)」
ハギの品種
ハギの品種には、以下があります。
ヤマハギ(山萩、学名:Lespedeza bicolor)、
ミヤギノハギ(宮城野萩、学名:Lespedeza thunbergii)、
シラハギ(白萩、学名:Lespedeza thunbergii subsp. thunbergii form. albiflora)
ハギの種類と違い
ハギ同士はお互いに似ています。特徴は、
マルバハギは花柄が短い
ヤマハギは花柄が長く、枝は殆ど垂れない。
ミヤギノハギは枝垂れる、枝が枝垂れる。
一般名:ヤマハギ(山萩)、学名:Lespedeza bicolor、別名:ハギ(萩)、英名:shrubby bushclover、shrub lespedeza、bicolor lespedeza、分類名:植物界被子植物門双子葉植物綱マメ目マメ科ハギ属ヤマハギ種、原産地:アジア、生息分布:北海道、本州、四国、九州、生活型:落葉小低木(灌木)、樹高:100~300 cm、樹皮色:淡赤褐色、茎直径:3cm、葉形:3出複葉、小葉形:広い楕円形、葉長:5cm、葉色:緑→黄色→褐色、開花期:6月~9月、花の付く場所:葉腋、花序形:総状花序、花序柄:長い、小花形:蝶形、花長さ:1.2~1.5 cm、花色:紫紅花、果実期:10~11月。果実型:豆果、果実形:長楕円形、果実長:1cm、用途:庭木、公園樹、茶花。