アセビ
万葉集でよまれた草木, 季節-春
- 花名アセビ
- 学名Pieris japonica subsp. japonica
- 別名アシビ, 馬酔木, Pieris japonica
- 原産地日本、中国
- 開花場所野原・畦道, 庭, 公園
- 開花期2月, 3月, 4月, 5月
- 花言葉「清純な愛」
アセビとは
3月9日の誕生花、「アセビ」
アセビ(馬酔木、学名:Pieris japonica subsp. japonica)とは、日本原産で、ツツジ科アセビ属の耐寒性常緑低木です。
明治時代に発刊された有名な歌誌と同じく「アシビ」や、アセボ、アセミ(いずれも、漢字は馬酔木)とも呼ばれます。
樹高は200~500 cmで、樹皮は灰褐色をしています。
葉質は硬質で光沢があり、葉色は濃緑色で、長さ5 cm程の楕円形で、葉縁に浅い鋸歯が有り、枝に束生します。
2月~5月に、花茎から円錐花序を伸ばし、可愛らしい小さな白花を多数付けます。小花は壺形で長さ0.7~1 cmで先端が浅裂します。
桃色の花もありますが、それは園芸品種の曙アセビです。
9月~10月に直径0.5~0.6 cmの炸果が成ります。
樹木は庭木や生垣、盆栽に、木材は床柱に使われます。万葉集にも出てくる植物です。
残念ながら、馬酔木には有害成分が多数含くまれており、後述するように、花名の由来となっています。
馬などの草食動物に有害ですあるばかりでなく、人にも有害であり摂取する下痢や嘔吐などを引き起こします。
しかし、観賞することや、触る程度であれば害はありません。
生垣や柵に使用するのは、大事な作物を草食動物の食害から守るための対策もあり、アセビ(馬酔木)は、シキミ(樒、学名:Ilicium anisatum)などとともに植栽されることがあります。
花名の由来
和名の「馬酔木」とは、植物に有害成分(クエルセチンなど)が含まれて馬や鹿などの草食動物に特に有毒で食べると酔ったような症状が出ることに由来します。
花言葉
「清純な愛」
似ている花
アセビ(馬酔木、学名:Pieris japonica subsp. japonica)、日本スズラン(日本鈴蘭、学名:Convallaria keiskei)、ドウダンツツジ(満天星躑躅、灯台躑躅、学名:Enkianthus perulatus) の花は、いずれも似た壺型で先端が裂けて下垂して咲きます。
万葉集でよまれた「アシビ」
原文: 礒之於尓 生流馬酔木乎 手折目杼 令視倍吉君之 在常不言尓
読み
作者: 大伯皇女(おおくのひめみこ)
磯の上に 生(を)ふる馬酔木を 手(た)折らめど 見すべき君の 在りと言はなくに
意味
磯の上に 生えている馬酔木を 手折りたいけど 見せたいあなた(弟の大津皇子)が 居るとは誰も言はない
一般名:アセビ(馬酔木)、
学名:Pieris japonica subsp. japonica、
別名:アシビ、アセボ、アセミ(いずれも、漢字は馬酔木)、
分類名:植物界被子植物真正双子葉類ツツジ目ツツジ科アセビ属アセビ種、
原産地:日本、
生活型:落葉低木、
樹高:200~500 cm、樹皮:灰褐色、
葉質:硬質で光沢有り、葉色:濃緑色、葉身長:5 cm、葉形:楕円形、葉縁:浅い鋸歯有、葉序:枝に束生、
開花期:2月~5月、花序形:円錐花序、花長:0.7~1 cm、花冠形:壺形で先端が浅裂、花色:白・桃色(桃色は園芸品種の曙アセビ)、
結実期:9月~10月、果実型:炸果、直径:0.5~0.6 cm。