フトイ
Schoenoplectus tabernaemontani
万葉集でよまれた草木, 季節-夏
- 花名フトイ
- 学名Schoenoplectus tabernaemontani
- 別名grey club-rush, オオイグサ
- 原産地日本、北米、中国、中央アジア
- 開花場所湿地, 田んぼ
- 開花期6月, 7月, 8月, 9月
- 花言葉品位
フトイとは
6月15日の誕生花
フトイ(太藺、学名:Schoenoplectus tabernaemontani)は日本、北米、中国、中央アジア原産で、カヤツリグサ科フトイ属の大型水生多年草です。地下茎で横に這い花茎を立てて群落を成します。茎は太くて丸い。 葉は発達せず茎基部に葉鞘があるだけです。茎先から花序を伸ばし1~3個の赤褐色の小穂を付け、初夏に白い糸状の花を咲かせます。花名は茎が太く、イ(藺、学名:Juncus effusus var. decipens)にとていることに拠ります。茎は敷物や筵を編むのに使われます。
万葉集と植物ーフトイ
万葉集 第14巻 3417番歌
作者 柿本人麻呂(柿本人麻呂歌集)
登場する植物:大藺草(おほゐくさ)、今のフトイ
原文
可美都氣努 伊奈良能奴麻乃 於保為具左 与曽尓見之欲波 伊麻許曽麻左礼
読み
可美都氣(かみつけ)努(の) 伊奈良(いなら)能(の)奴(ぬ)麻(ま)乃(の) 於(お)保(ほ)為(い)具(ぐ)左(さ) 与(よ)曽(そ)尓(に)見(み)之(し)欲(よ)波(は) 伊(い)麻(ま)許(こ)曽(そ)麻(ま)左(さ)礼(れ)
↓
上毛野(かみつけの) 伊奈良(いなら)の沼の 大藺草(おほいぐさ) 外に見しよは 今こそまされ
意味
上毛野(かみつけの) 伊奈良(いなら)の沼に生い茂る 大藺草(おほゐくさ=フトイ) 遠くから見てたよりは 今の方が恋しさがまさります。
上の歌は、見てた時より付き合った後の方が女性への恋しさが勝ると言ってますが、地味で目立たない野草と比較されて、喜ぶ女性がいるのでしょうか、...。
注記
上毛野(かみつけの):群馬県領域の上野国(こうずけのくに)。
伊奈良村(いならむら):群馬県南東部の邑楽郡にあった村。現在の板倉町のこと。
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一般名:フトイ(太藺)、学名:Schoenoplectus tabernaemontani、又名:マルスゲ、オオイグサ(大藺草)、grey club-rush、great bulrush、softstem bulrush、分類名:植物界被子植物単子葉植物イネ目カヤツリグサ科フトイ属フトイ種、環境:池などの湿地、草丈:1~2 m、茎形:直径1~2 cmの円柱形、茎色:緑色、葉:鞘状、葉身:無し、花序:散房花序、花冠:小穂、開花期:6月~9月。