エゴノキ
万葉集でよまれた草木
- 花名エゴノキ
- 学名Styrax japonica
- 別名ジシャ, 萵苣, Japanese snow bell, ちさの木, 斉ゴ木
- 原産地日本
- 開花場所庭, 植物園, 墓地・寺院, 公園
- 開花期5月, 6月
- 花言葉壮大
エゴノキとは
エゴノキ(斉ゴ木、学名:Styrax japonica)は、日本原産で、エゴノキ科エゴノキ属の耐寒性落葉小高木です。別名で、ちさの木(萵苣の木)、ジシャ(萵苣)、野茉莉、ジャパニーズ・スノーベル(Japanese snow bell)とも呼ばれます。
樹高は2〜10m、樹皮:赤褐色、単葉、葉形:長楕円形、葉長:5〜8cm、托葉:無し、葉序:互生、花序形:総状花序、開花期:5月〜6月、花冠:釣鐘形で5深裂、花径:1.5〜3cm、花色:白・淡紅色、花柄:2〜4cm、雄蕊数:10、果実型:核果、果実形:卵形、結実期:7月(灰白色)から9月(茶色)、実色:灰白色〜茶色、果実長:2cm。
初夏に、枝から総状花序を伸ばし、白色または淡紅色の芳香のある小花を房状に下向きにつけます。葉は小さい長楕円形で先端が尖り、葉縁に鋸歯があり互生します。7月頃に灰白色の卵形をした可愛い果実がなります。9月から10月に表皮が茶色に変色し、破れて中の種が見え始めます。果皮に有毒成分エゴサポニン(egosaponin)が含まれるので食用とはなりません。
用途は、庭木や、公園樹、薪炭などです。
ハクウンボクとエゴノキの違い
同科同属で似た花に、ハクウンボク(白雲木、学名:Styrax obassia)があります。
見分け方は、白雲木(S. obassia)の方が葉が大きいことです。エゴノキ(斉ゴ木、S. japonica)はジシャ(萵苣)と呼ばれますが、白雲木は葉が大きいことからオオバジシャ(大葉萵苣)と呼ばれ種小名はobassia(オオバジャ)と付いています。
左:ハクウンボク(白雲木、学名:Styrax obassia)、右エゴノキ(斉ゴ木、S. japonica)
樹高は、斉ゴ木(S. japonica)は2〜10m、白雲木(S. obassia)は5〜15mなので、白雲木の方が大きくなります。
葉形は、斉ゴ木(S. japonica)は細長く、白雲木(S. obassia)は丸みを帯びています。
花柄の長さは、斉ゴ木(S. japonica)の方が長く、白雲木(S. obassia)は短いです。
万葉集と山じさ(エゴノキ)
,斉ゴ木(S. japonica)は万葉名では「山じさ」と呼ばれ万葉集でも詠われています。
万葉集 第11巻 2469番歌
作者:柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)
題詞:寄物陳思
原文
山萵苣 白露重 浦經 心深 吾戀不止
よみ
山萵苣(ぢさの) 白露重(み) 浦經(ぶれて) 心(も)深(く) 吾(我が)戀(恋)不止(止まず)
↓
山ぢさの 白露(しらつゆ)重み うらぶれて 心も深く 我が恋止まず
意味
山じさ(エゴノキ)が 露の重みで うな垂れている 私の心も深くしょげてるけれど 恋はやまない。
一般名:エゴノキ(斉ゴ木)、学名:Styrax japonica、別名:ジシャ(萵苣)、チシャノキ(萵苣の木)、ちさの木(萵苣の木)、野茉莉、ジャパニーズ・スノーベル(Japanese snow bell)、ロクロギ、分類名:植物界被子植物門真正双子葉類ツツジ目エゴノキ科エゴノキ属、原産地:日本、樹高:2〜10m、樹皮:赤褐色、単葉、葉形:長楕円形、葉柄や葉裏:星状毛は暫くすると脱落する、葉長:5〜8cm、托葉:無し、葉序:互生、花序形:総状花序、開花期:5月〜6月、花柄:長い、花冠:釣鐘形で5深裂、花径:1.5〜2.5cm、花色:白・淡紅色、花柄:2〜4cm、雄蕊数:10、果実型:核果、果実形:卵形、結実期:7月(灰白色)から9月(茶色)、果柄:長い、実色:灰白色〜茶色、果実長:2cm、種子色:黒褐色。