奥さんラブですね❤❤万葉集草木61.コウゾ
コウゾ(栲、学名:Broussonetia × kazinoki )は、中国原産で、クワ科コウゾ属の落葉広葉低木です。和紙の原料とされます。花言葉は「過去の思い出」です。万葉集では「タク」という名で詠まれています。
万葉集 第3巻 285番歌
作者:丹比真人笠麻呂(たじひの まひと かさまろ)、題詞:丹比真人笠麻呂徃紀伊國超勢能山時作歌、登場する草木:栲:たく=楮:こうぞ
原文
栲領巾乃 懸巻欲寸 妹名乎 此勢能山尓 懸者奈何将有 [一云 可倍波伊香尓安良牟]
読み
栲領巾乃(の) 懸(け)巻(く)欲(し)寸(き) 妹(が)名乎(を) 此(この)勢(背)能(の)山尓(に) 懸(け)者(ば)奈何(いかに)将有(あらむ) [一云 可倍(替へ)波(ば)伊香(いか)尓(に)安良牟(あらむ)]
↓
栲領巾(たくひれ)の 懸(か)けまく欲しき 妹(いも)が名を この背の山に 懸(か)けばいかにあらむ [替へばいかにあらむ]
意味
栲領巾(たくひれ=白いスカーフ)を 懸けるように 妹(=妻)の名を この背の山に 懸けたらどうだろう。「背」と「妹」を替えたらどうだろう。
備考
・領巾(ひれ)とは女性が首から肩にかけていた白いスカーフのようなもの。栲(たく=こうぞ)の皮から採った白い繊維及びそれで織られた布のこと。
・背の山とは、和歌山県かつらぎ町にある山です。
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