甘味処じゃないよ🍡🥰万葉集草木105.アマドコロ
アマドコロ(甘野老、学名:Polygonatum odoratum )はキジカクシ科アマドコロ属の落葉性多年層の山野草です。茎は多角形で稜があり弓なりにやや湾曲します。4月~5月に茎の上下一列に、各葉の付け根から1 ~ 2個の細い花柄を伸ばし、鐘形の白~薄緑色の小花を吊り下げます。食用とする部分は春先(3月~4月)に出る若芽と、地中に伸びた根茎を秋に(10月~11月)に収穫します。
万葉集とアマドコロ
万葉集には似兒草(にこぐさ)という名で出てきます。
万葉集 第11巻 2762番歌
作者:作者不詳
題詞:寄物陳思
登場する草木:似兒草(にこぐさ)=アマドコロ(甘野老)
原文
蘆垣之 中之似兒草 尓故余漢 我共咲為而 人尓所知名
読み
蘆(あし)垣(かき)之(の) 中之(の)似兒草(にこぐさ) 尓故余漢(にこやかに) 我共(と)咲(笑ま)為而(して) 人尓(に)所知(らう)名(な)
↓
葦垣(あしかき)の 中のにこぐさ にこやかに 我れと笑まして 人に知らゆな
訳
葦垣の 中の似兒草(にこぐさ)のように にこやかに 私に微笑んで 人に知られないように。
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