万150.絡んでいいかしら? カナムグラ
カナムグラ(鉄葎、学名:Humulus japonicus)は、日本他原産で、アサカ科カラハナソウ属の群生するツル性一年草です。葉は緑色をした掌状で葉縁に鋸歯があり、枝に対生に付きます。茎や葉に鋭い棘があり絡まるものがあれば絡みつきます。雌雄異株です。8月~10月に、雄花は葉腋から円錐花序を伸ばし小さな白緑色をした五弁花と5本の雄蕊を持つ花を多数付けます。雌花は葉腋から花茎を出し先端から垂れ下がった穂状花序を伸ばしホップのような球形の花を付けます。雌花は咲き始めは緑色ですが、咲き進むにつれて紫褐色になります。
同属にはホップも
同属のホップ(勿布、hop、学名:Humulus lupulus)の雌花の花穂はビールの苦み成分に使われますが、このカナムグラは腫れ物や解熱の漢方薬「葎草」となります。
万葉集や源氏物語の葎
万葉集や源氏物語に出てくる「むぐら(牟具良(葎)」や「やえむぐら(八重葎)」は、アカネ科のヤエムグラではなく、本種「カナムグラ」とされます。「やえむぐら」とは一面に「むぐら」が生えている状態を言います。
万葉集と牟具良(葎)
万葉集 第19巻 4270番歌
作者:橘諸兄
原文:牟具良波布 伊也之伎屋戸母 大皇之 座牟等知者 玉之可麻思乎
意味:葎が蔓延う むさ苦しい家ですが 大君がご来宅されると知っていたならば 玉砂利を敷いたものでしたのに。
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