紀貫之も詠った庚申薔薇(Rosa chinensis)
コウシンバラ(庚申薔薇、学名:Rosa chinensis)とは、中国四川省原産で、バラ科バラ属の四季咲きの常緑低木です。別名で、China rose、ゲッキカ(月季花)、チョウシュンカ(長春花)とも呼ばれます。日本へは平安時代に観賞用として渡来しました。
樹高は100 - 200 cmです。葉は緑色の奇数羽状複葉で鋸歯があり互生します。
5月~11月に、花茎を伸ばし花径5~7 cmの紅紫色を咲かせます。葯色は黄色です。
野生の原種は一重咲きですが、マーケットで出回っている園芸品種は濃桃色の八重咲きもあります。
花に芳香があり、枝先に一輪ずつ花を咲かせます。
紀貫之と庚申薔薇
コウシンバラを生まれて初めて見た紀貫之さんが、古今和歌集で、詠んだ歌
「古今和歌集」 さうび 紀貫之
原歌
「我はけさ うひにぞ見つる 花の色を あだなる物と いふべかりけり」
現代語訳
「私は今朝 初めて見た (庚申薔薇の)花の色を 美しく儚いものと 言うべきでしょうね」
注記
歌の中に、「さ うひ」とあり、「そうび」が隠れています。「そうび」とは、薔薇の古語です。
この時代にあった薔薇は、中国からの庚申薔薇」でした。
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10月の花 紀貫之も詠ったコウシンバラ(庚申薔薇、Rosa chinensis)かぎけん花図鑑 花日記2024年10月5日(土)、
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