カドマツ(門松)
門松 新年明けましておめでとうございます
カドマツ(門松)、清澄白河。門松におまけのウラジロというシダが付いています。
怪我をしないように竹の先端を切った門松。右端は藤田明希さんが描いた門松。
藁を結った先端で梅花を象った門松。
竹の先端をスパッと切った門松
門松の由来
日本には、正月に、家の玄関や、集合住宅の出入口、店舗の前などに「カドマツ(門松)」を置く習慣があります門松は、別名で「マツカザリ(松飾)」とも呼ばれます。門松には、3本の竹を芯にして、周囲に松を配し、荒縄で結んだものが多いです。
門松の材料
門松の材料には、通常、マツ(松)や、タケ(竹)、ワラ(藁)が使われます。
「松は千歳を契り、竹は万代を契る」という諺から来ています。
1)松材
松材には、通常、材が柔らかいアカマツ(赤松)が使われます。
■赤松
赤松は、幹の樹皮が赤褐色をしているマツ科の緑針葉高木で、触っても柔らかいのでメマツ(雌松)とも呼ばれます。4月に開花し、雄花は黄色、雌花は紫色をしています。翌秋、球形の球果を付けますが、笠が開いて種を飛ばしたものは、「松ぼっくり」呼ばれ装飾などにも使われます。
一般名:アカマツ(赤松)
学名:Pinus densiflora Sieb. et Zucc.
別名:メマツ(雌松)
分類名:マツ科マツ属
樹高:50m 開花期:4月 球果長:3~5cm 球果形:卵形
2)竹材
竹材には、青竹のマダケ(真竹)か、モウソウチク(孟宗竹)が使われます。
竹の頂部が、斜にすっぱり切られるのは「武田首なき」という句からとられています。しかし、最近では、鋭利な先端で怪我をしないように、先端を尖らせないものや、先端の一部を丸くするなどの事故防止の工夫がされているものもあります。
■竹
松飾の竹には次のような話が伝えられています。
徳川家康が武田家に包囲された時、武田の使者から届けられた句
「松枯れて竹類なき(武田ぐひなき)明日かな」
に対抗し、徳川方の酒井忠次が、
「松枯れで武田首なき明日かな」
と詠んだことに因み、松飾の竹は先端が落首のように切り落とされるようになったと伝えられます。
一般名:モウソウチク(孟宗竹)
学名:Phyllostachys pubescens Mazel
分類名:タケ科マダケ属
一般名:マダケ(真竹)
学名:Phyllostachys bambusoides SEB.ET ZUCC.
分類名:タケ科マダケ属
3)藁材
藁材には稲藁が使われますが、その年の豊作を祈ることから来ています。
稲藁で荒縄を結い竹や松を縛りますが、その先端で梅花を象り、「松竹梅」とする縁起を担いだ門松もあります。
■イナワラ(稲藁)
稲藁は、イネ科の一年草であるイネ(稲)の茎を干して乾燥させたものです。豊作を祈って門松に飾られます。
一般名:イナワラ(稲藁)
学名:Oryza sativa L.
分類名:イネ科イネ属
原産地:中国~インド
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