クリ
花序の種類:無限花序(花は下から上へ咲く)、尾状花序
- 花名クリ
- 学名Castanea crenata
- 別名シバグリ, 栗, Japanese Chestnut, kuri, くり, マロン
- 原産地韓国、日本
- 開花場所庭, 果樹園, 畑, 低山
- 開花期5月, 6月
- 花言葉豪奢
クリとは
クリ(栗、学名:Castanea crenata〉は、韓国~日本原産で、ブナ科クリ属の落葉高木とその果実のことです。
樹高は15~20mです。樹皮は淡褐黒色をしており、縦に裂け目があります。葉質はやや薄く光沢が有あります。葉は細長く中央が太い卵形または長楕円形で、葉長は10 cm程で、葉縁に鋸歯が有ります。雌雄同株です。
花被による分類では、花弁 (花冠) がない単花被花で、花弁に似た萼片だけがあります。花は雌雄同株で、1つの株に雄蕊だけの雄花と、雌蕊だけの雌花が咲きます。5月下旬~6月上旬に薄黄色の長く垂下して目立つ雄花の花序の根元に、小さな白い雌花が咲きます。
クリが登場する民話
「さるかに合戦」 主役ー猿、蟹、共演者-柿の種、子蟹、栗、臼、蜂、牛糞。
前回の柿の種に続く栗編。
栗は、猿に親を殺された子蟹達の味方をし、猿をやっつける仲間の一員となる。子蟹達から猿退治の協力を要請された栗、臼、蜂、牛糞は猿を訪ねて行きますが、生憎の留守でそれぞれの持ち場を決めて猿の帰りを待ちます。猿が帰宅し囲炉裏で暖を取ろうとしたときに、栗は炉の中で熱々に成って猿に体当たりをして猿を火傷させます。(しかし思いますに、熱々に焼けた栗の命は維持されているのでしょうか。物語とは言え不思議です)。
万葉集とクリ
万葉集には栗を詠んだユニークな歌があります。しかし、これは奥様ではなく本人が詠んだのではないでしょうか。
万葉集 第9巻 1783番歌
作者:柿本人麻呂(柿本人麻呂歌集)
題詞:妻和歌一首
原文
松反 四臂而有八羽 三栗 中上不来 麻呂等言八子
読み
松返り 四臂而(しひて)あれやは(有八羽) 三栗の 中上(り)不来(来ぬ) 麻呂等(と)言(いふ)奴(やっこ)
↓
松返り しひ(癈い)てあれやは 三栗の 中上り来ぬ 麻呂と言(う)奴(やっこ)
意味
鷹が手元に戻らず松に返るように、老いぼれて、上京しても立ち寄らない 麻呂という奴は。
注
三栗(みくり)とは、イガの中に3つ入っている実のことで、「中」にかかる枕詞。
しひ(癈い)とは、老いぼれること
中上りとは、地方官が任期中に報告に上京すること
栗について
栗は成長が早い方
成長の速さの例えで、「モモ(桃) クリ(栗)三年 カキ(柿)八年 ビワ(枇杷)は早くて十三年」といわれます。クリは比較的成長が速い木です。
クリは虫媒花
クリは虫媒花なので、花粉の受粉はミツバチ(蜜蜂)やマルハナバチ(丸花蜂)などのハチ類で行われます。蜜が多く出るので虫が寄ってきて大変です。受粉すると果実がなります。果実はイガ(堅果)で覆われた中に相対した2個の実が出来き秋になると熟します。
栗を使った料理
イガから取り出した果実は硬い外皮を剥いて下ごしらえをして、煮る、焼く、菓子などにして食用とします。
料理には、栗ご飯、栗おこわ、煮しめ、栗きんとん、焼き栗、栗の渋皮煮、栗ようかんや栗虫羊羹、栗しぼりなどの和菓子、マロングラッセやモンブラン(ケーキ)など洋菓子、らくがんなどの干菓子があります。
クリに関係する名前を持つもの
イガの形状は様々なものの固有名詞に使われ、例えば、ケガニ(毛蟹、学名:Erimacrus isenbeckii)は 別称をオオクリガニ(大栗蟹)とも呼ばれます。
一般名:クリ(栗)、
学名:Castanea crenata、
別名:シバグリ、Japanese Chestnut、
分類名:植物界被子植物真正双子葉類ブナ目ブナ科クリ属、
樹高:15~20m、
葉質:やや薄く光沢有、葉形:細長く中央が太い卵形/長楕円形、葉長:10 cm、葉縁:鋸歯有、
雌雄同株、開花期:5月下旬~6月上旬、雄花色(実際は萼):薄黄、花序の種類:無限花序(花は下から上へ咲く)、雄花花序:尾状花序、雄花長:20cm、雌花色(実際は萼):白、雌花径:0.5cm、花の付き方:長く垂れた雄花の花序の根元に小さな雌花を咲かせる、結実期:9月~11月(9月出荷が多い)、果実型:殻斗の中に堅果有、果実形:イガイガの球形、果実径:10cm、調理法:栗ご飯、栗おこわ、煮しめ、栗きんとん、焼き栗、栗の渋皮煮、栗ようかんや栗虫羊羹、栗しぼりなどの和菓子、マロングラッセやモンブラン(ケーキ)など洋菓子、らくがんなどの干菓子 、用途:材を土台などの建材に、備考:蜜源植物。