ネムノキ
一日花
- 花名ネムノキ
- 学名Albizia julibrissin
- 別名合歓木, ネム, 合歓の木, ネブ, ゴウカン, 合歓, Persian silk tree
- 原産地日本、南アジア
- 開花場所野原・畦道
- 開花期6月, 7月, 8月
- 花言葉歓喜
ネムノキとは
ネムノキ(合歓木、学名:Albizia julibrissin)は、日本、南アジア原産で、マメ科ネムノキ属の落葉小高木です。本州~四国、九州の山野、河川に自生します。ススキやイタドリなどと同様、先駆植物・パイオニア植物として知られます。樹高は6〜10 mで、樹皮は灰褐色をしています、葉は緑色の偶数二回羽状複葉で互生して付きます。葉が夜になると閉じて眠るように見えることが和前の由来です。実際には、この就眠運動は、暗くなることのためではなく、植物の体内時計の概日リズムによることが、1729年のフランス人科学者Jean-Jacques d'Ortous de Mairan(ジャン゠ジャック・ドルトゥス・ドゥ・メラン)による研究論文で解明されています。
マメ科ですが、花はマメ科特有の蝶形をしておらず、6月〜8月の夜に桃色の雄しべが沢山集まった直径5 cm程の半球状の一日花を咲かせます。
花と樹皮を乾燥させたものは、それぞれ、合歓花(ごうかんか)や合歓皮(ゴウカンヒ)という生薬となり、不眠、不安に薬効があるとされます。葉はキチョウやカメムシが食草としています。
万葉集とネムノキ
万葉集 第8巻 1461番歌
作者:紀小鹿(紀女郎)
題詞:紀女郎(きのいらつめ)贈大伴宿祢家持(おおとものすくねやかもち)歌2首
紀女郎が大伴家持に花枝に添えて歌を贈っています。歌は2首歌で花は2花でそれぞれ合歓の花と茅花です。その内1首がこの合歓木(ねぶのき、ねむのき)を詠ったものです。
原文
晝者咲 夜者戀宿 合歡木花 君耳将見哉 和氣佐倍尓見代
読み
晝(昼)者(は)咲(き) 夜者(は)戀宿(寝る) 合歡木(ねぶ)(の)花 君(の)耳将見(め)哉(や) 和氣(わけ)佐倍(さへ)尓(に)見代(みよ)
↓
昼は咲き 夜は恋ひ寝る 合歓木の花 君のみ見めや 戯奴(わけ、若い人→家持)さへに見よ
意味
昼は開き 夜は(葉を閉じて)恋しく思って寝る 合歓(ねぶ)の木(を) 主人(紀女郎)だけが見ていいのかしら 若いあなた(家持)もご覧なさいな。
一般名:ネムノキ(合歓木)、学名:Albizia julibrissin、又名:牛奶,Persian silk tree ; Pink siris、分類名:植物界被子植物真正双子葉類マメ目マメ科ネムノキ属、原産地:日本、南アジア、生息分布:本州~四国、九州の山野、河川、樹高:6〜10 m、樹形:逆傘形、樹皮:灰褐色、葉色:緑、葉形:偶数二回羽状複葉、葉序:互生、花色:桃花、花序径:5 cm、開花期:6月〜8月の夜、果実形:楕円形、種子形:楕円形、種子色:褐色、花言葉は:胸のときめき、用途:庭木、公園樹、街路樹、防風林、材は木工用、花は生薬、漢方薬。
似た花
ピンクの花を咲かせるマメ科オジギソウ属のオジギソウ(含羞草、学名:Mimosa pudica)、
白花を咲かせるマメ科ギンゴウカン属のギンネム(銀合歓、学名:Leucaena leucocephala)、
パウダーパフのピンク版でマメ科ベニゴウガン属のホワイト・パウダーパフ(White Powederpuff、学名:Calliandra haematocephala 'Alba')