タケ
万葉集でよまれた草木
- 花名タケ
- 学名Bambuseae
- 別名Bamboo, バンブー, 竹
- 原産地中国などの温帯アジア
- 開花場所野原・畦道, 庭, 植物園, 園芸品種, 観葉植物
- 開花期1月, 2月
- 花言葉節操
タケとは
タケ(竹、学名:Bambuseae)は中国などの温帯アジア原産でイネ科の常緑多年草で大型になる草本植物です。湿った暖かい地域に自生します。小型のものはササ(笹)と呼ばれます。英名では、Bambooといいます。タケは成長が早く地下茎を縦横に広げてどんどん伸張します。桿高は竹の種類により異なり、20m(真竹)、22m(孟宗竹)、15m(破竹)、5m(女竹)です。桿色は緑色で、葉も緑色をしています。真竹は120年に1度花が咲くこともあり、花が咲くと枯れ死します。
竹の種類
竹の代表品種には、
・マダケ(真竹、学名:Phyllostachys bambusoides)や
・モウソウチク(孟宗竹、学名:学名:Phyllostachys heterocycla f. pubescens)-江戸時代後期に中国から渡来、
・キッコウチク(亀甲竹、学名:Phyllostachys heterocycla f. heterocycla)は、モウソウチクの突然変異で亀の甲羅のような模様がある。
・クロチク(黒竹 、学名:Phyllostachys nigera Munro)- 桿が黒い。
・ハチク(破竹)
などがあります。
若芽は、タケノコ(筍)と呼ばれ食用とされます。筍となる竹には、モウソウダケ、マダケ、ハチクがあります。タケノコ料理には、新鮮なものは刺身、筍ご飯、煮物などにされます。
竹や笹の葉はパンダ=ジャイアントパンダ(Giant panda、 、学名:Ailuropoda melanoleuca)やレッサーパンダ(Lesser panda、学名:Ailurus fulgens styani)などの餌となります。ところで、パンダ【panda】とは、「広辞苑」によれば、ネパール語で「竹を食うもの」という意味です。
最近では、放置竹林の笹や竹の葉の利用法として、細断して乳酸菌を混ぜ込んで数十日置き発酵した葉は柔らかくなりブタ(豚)、学名:Sus scrofa domesticus)などが餌として好んで食べるようです。エサ代が節約できることと、さらなるメリットとして腸活ができるので豚肉の臭いの軽減にも役立っているとのことで、好ましいですね。
竹材は竹細工や、松飾に使われますが、竹に関して次のような話が伝えられています。徳川家康が武田家に包囲された時、武田の使者から届けられた句 「松枯れて竹類なき(武田ぐひなき)明日かな」 に対抗し、徳川方の酒井忠次が「松枯れで武田首なき明日かな」 と詠んだことに因み、松飾の竹は先端が落首のように切り落とされるようになったとのことです。
万葉集には竹を詠った歌があります。この時にはまだ孟宗竹は日本にはありませんでした。
万葉集 第19巻4286番歌
作者:大伴家持 題詞:十一日大雪落積尺有二寸 因述拙懐歌三首 天平勝宝5年1月11日= 西暦(ユリウス暦)753年2月18日癸巳癸丑大安日曜日
原文
御苑布能 竹林尓 鴬波 之波奈吉尓之乎 雪波布利都々
詠み
御苑布(御園生、みそのふ)能(の) 竹林尓(に)
鴬波(は) 之波(しば)奈吉(鳴き)尓(に)之(し)乎(を)雪波(は)布利(降り)都々(つつ)
↓
御園生(みそのふ)の 竹の林に 鴬は しば鳴きにしを
雪は降りつつ
意味
御苑(ぎょえん)の竹林で鴬(うぐいす)がしきりに鳴いていたのに今は雪が降り続いている。
竹のデータ
一般名:タケ(竹) 、学名:Bambuseae、分類名:植物界被子植物単子葉類イネ目イネ科タケ科 、英名:Bamboo(バンブー)、生息分布:中国などの温帯アジア、環境:湿った暖かい地域 、桿高:20m(真竹)、22m(孟宗竹)、15m(破竹)、5m(女竹)、桿色:緑、葉色:緑、寿命:120年、 用途:食用、竹材、庭木。