ヤッコソウMitrastemon yamamotoi ポスト らんまん植物花名ヤッコソウ学名Mitrastemon yamamotoi別名奴草原産地東南アジアと日本開花場所湿地開花期11月 ヤッコソウとはヤッコソウ(奴草、学名:Mitrastemon yamamotoi)は、東南アジアと日本原産で、ヤッコソウ科ヤッコソウ属の野草の一年生植物です。一属二種の寄生植物です。もう一種(Mitrastemon matudae)は中南米に分布します。 ヤッコソウの出現は、四国や九州に限定され、高知県の足摺岬や室戸岬には自生地があります。ここでは、スダジイ(学名:Castanopsis sieboldii)などシイ属の植物の根に寄生して大群落を作ります。 ヤッコソウの特徴 ヤッコソウは、高さ3cm~7cmの円筒形をしており基部は塊状です。葉緑素がないので、出現したときはオフホワイト色、乾燥すると暗褐色になります。 身体は(栄養体)は根の中で生活し、11月になると花だけが外に出て、ヤッコさんか、万歳している人の姿をしています。 ヤッコソウの構造 花の構造は、花弁や葉が無く、雄蕊と雌蕊があります。葉は鱗片状に退化しおり、雄蕊と雌蕊はどちらも筒状で、雄蕊が雌蕊に被さっています。 ①帽子(僧帽状)のような雄蕊 雄蕊の花糸と葯は合着し帽子状(カトリックの司教が被る僧帽)になっています。帽子の側面にヤクタイ(葯帯)と呼ばれる黄色い粘液状の花粉が入った帯があり、開花期になると液を分泌します。この時、雄蕊は雌蕊の上にあり、雌蕊をすっぽり覆っています。 ②お役御免の雄蕊 花粉が出なくなった帽子状の雄蕊はすっぽり抜け落ち、雌蕊の柱頭が露出します。この段階で、花被や上部の鱗片葉から蜜(分泌液)が出て下方にある鱗片葉の付け根に貯まり昆虫を誘う臭いを発します。 ③受粉 頭や体に既に花粉をたくさん付けている昆虫や鳥などのポリネーター がヤッコソウ群落地にある別の花に蜜を求めて飛んで来て、雌蕊の柱頭に触れて花が受粉します。受粉が終わった個体は柱頭が黒褐色に変色し子房内で種子が作られます。ヤッコソウの天敵は、ヤッコソウを食用とする野兎です。 ヤッコソウという花名の由来 和名は、花が大名行列でみられるヤッコの姿に似ていることに拠ります。高知県幡多郡幡多[高知師範学校教諭 山本一氏が1907(明治40年)に幡多のシイ林で発見し、牧野富太郎博士が新種として発表した植物です。属名の「Mitrastemon」は「Mitra(僧帽状の)」+「stemon(雄しべ)」の合成語、種小名の「yamamotoi」は山本氏への献名です。 一般名:ヤッコソウ、学名:Mitrastemon yamamotoi(ミトラステモン・ヤマモトイ)、分類名:植物界被子植物真正双子葉類ツツジ目ヤッコソウ科ヤッコソウ属ヤッコソウ種、原産地:東南アジアと日本、環境:山地の林床でシイ属の植物の根に寄生、花茎丈(草丈):3~7cm、雄蕊筒長:1.5~1.7cm、花径:1cm、葉色:無色(葉緑素がない)、葉序:対生、花弁:無し、花色:白→褐色、雄蕊長:1.2cm、雄蕊直径:0.9cm、 雄蕊形:帽子状(短円錐形)で先端はくぼむ、雄蕊高:0.6~0.7cm、開花期:11月、媒介者:ミツバチや鳥(メジロなど)、果実型:液果、天敵:野ウサギの食べられる。目ツツジ科ヤッコソウ属ヤッコソウ種ヤッコソウ花のタイプその他花序その他花冠その他葉形その他葉縁その他生活型一年生野草、寄生植物花の色白葉の色緑実の色高さ4.0 ~ 7.0 cm花径1.0 ~ 1.0 cm ランダムな花カンザキジャノメギクコウホネハナモモ・テルテシロディクソニア・アンタルクティカ梅 故郷錦ティフォノドルム・リンドレイアヌム