ヤドリギ
万葉集でよまれた草木、クリスマス
- 花名ヤドリギ
- 学名Viscum album l.
- 別名オウシュウヤドリギ, 欧州宿木, Mistletoe, Common mistletoe, European mistletoe
- 原産地欧州、西南アジア
- 開花場所高山, 植物園, 亜高山, 北海道, 特定の地域
- 開花期2月, 3月, 4月
- 花言葉克服
ヤドリギとは
ヤドリギ(寄生木、宿木、 学名:Viscum album L.)とは、欧州・西南アジア原産で、ビャクダン科ヤドリギ属の半寄生常緑潅木です。
別名でオウシュウヤドリギ(欧州宿木)、European mistletoe、Mistletoe、Common mistletoeと呼ばれます。
ポプラ(Poplar)などの落葉樹の幹に寄生根を食い込ませ水分と養分を吸収して成長します。
クリスマス飾り
イギリスでは、クリスマスに、台所の近くにヤドリギを飾る習慣があります。
ヤドリギの身体測定
樹高は50-150cmです。枝長は30-100cmで、枝は二又分枝を繰り返し拡張します。樹形は当初扇形をしていますが、成長するにつれて球状となります。雌雄異株で、花序は頂生又は腋生の又状の場所に付きます。晩冬~春、黄緑色で小さく目立たない花を咲かせます。雄花は3-5個、雌花は1-3個付けます。雌花は雄花より先に開花します。雌雄とも蜜を分泌して昆虫を呼びます。花後に成る果実を食べに鳥が飛来します。粘着質な果実の中にある種子が鳥に食べられ排出先の木に粘り付きそこから発根し寄生生活を始めます。寿命は4、5年で最大30年ほどです。寄生植物には良いイメージを持ちにくいですが、欧州では昔から神聖なパワーを持つ縁起の良い植物とされます。花言葉は「克服」です。
ヤドリギの亜種
亜種に、ナナカマド(七竈、学名;Sorbus commixta)に寄生するViscum album subsp. meridianum などがあります。
万葉集 第18巻 4136番歌 作者:大伴家持
ヤドリギの万葉名は「ほよ」で、大伴家持が万葉集で1首詠んでいます。ヤドリギは、枯れ木のシーズンに、常緑で球形をしているので、西洋ばかりでなく日本でも特別な生命力があると信じられました。
題詞
天平勝寶二年正月二日於國廳給饗諸郡司等宴歌一首
天平勝宝2年1月2日(西暦750年2月12日)、国庁にして饗(あへ)を諸(もろもろ)郡司(ぐんし)等(ら)に給ふ宴の歌一首
https://keisan.casio.jp/ 和暦⇔西暦ベ
原文
安之比奇能 夜麻能許奴礼能 保与等理天 可射之波 知等世保久等曽
よみ
安之比奇(あしひき)能(の) 夜麻(山)能(の)許奴礼(こぬれ)能(の) 保与(ほよ)等理天(取りて)
可射之(かざし)都良久(つらく)波(は) 知等世(千年、ちとせ)保久(寿く)等曽(とぞ)
↓
あしひきの 山の木末(こぬれ)の ほよ取て 挿頭(かざし)つらくは 千年(ちとせ)寿(ほく)とぞ
意味
山のこぬれ(梢)から ほよ(=ヤドリギ)を取って 挿頭(かざし)にしているのは 千年の長寿を祈ってのことだよ。
一般名:ヤドリギ(寄生木、宿木)、 学名:Viscum album L.、 別名:オウシュウヤドリギ(欧州宿木)、European mistletoe、Mistletoe、Common mistletoe、分類名:植物界被子植物真正双子葉類ビャクダン目ビャクダン科ヤドリギ属、原産地:欧州、西南アジア、生活型:半寄生潅木、樹高:50-150cm、寿命:4年~30年、枝長:30-100cm、枝形:円柱形、茎色:白→緑(光合作用)、枝形状:又状分枝、葉形:長楕円形・倒卵形・披針形・へら型、葉質:皮質で厚く無毛、葉柄:短い、葉長:2-8cm、葉幅:0.8-2.5vm、葉色:黄緑色、葉序:対生、単葉、葉縁:全縁、葉長:2-8cm、葉幅:2-3cm、雌雄異株、花序形:2出集散花序(cyme)、花色:黄・黄緑、雄花花径:0.7cm、雌花花径:0.2-0.3cm、花冠型:壺型、花被片数:4、開花期:2月~4月、果実型:液果、果実色:薄黄・赤、果実径:0.6-1cm、果実室:粘着質、結実期:10-12月。