夜更けに千鳥鳴く🐦万葉集草木シリーズ88.赤芽槲
アカメガシワ(赤芽槲、学名:Mallotus japonicus )は、日本、中国原産でトウダイグサ科アカメガシワ属の落葉高木です。春に紅葉したように赤い新芽が目立ち、和名の一部となっています。これは緑色の葉の上に赤い鱗片(毛)が乗っているからであり、時間の経過と共に落ちて緑色になります。花後にできる果実は黒い球形の蒴果で刺があります。葉が大きいので、昔は飯や物を包むのに使われました。万葉名は「ひさぎ」です。
万葉集とアカメガシワ(ヒサギ)
万葉集 第6巻 925番歌
作者:山部赤人
題詞:山部宿祢赤人作歌二首
原文
烏玉之 夜之深去者 久木生留 清河原尓 知鳥數鳴
読
烏玉(ぬばたま)之(の) 夜之(の)深去者(更けゆけば) 久木(ひさぎ)生留(生うる、おうる) 清(き)河原(河原)尓(に) 知鳥(千鳥)數(しば)鳴(く)
↓
ぬばたまの 夜の更けゆけば 久木(ひさぎ)生ふる 清き(河原)に 千鳥しば鳴く
意味
夜が更けると ひさぎが生える 清らかな河原で チドリがしきりに鳴いています。
ぬばたまは「夜」にかかる枕詞。
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