ラッキョウヤダケ
Pseudosasa japonica var. tsutsumiana yanagita
- 花名ラッキョウヤダケ
- 学名Pseudosasa japonica var. tsutsumiana yanagita
- 別名Pseudosasa japonica, 辣韮矢竹, Rakkyo-yadake
- 原産地日本
- 開花場所庭, 盆栽
- 開花期7月, 8月
ラッキョウヤダケとは
特徴:稈の節間がラッキョウ(辣韮)のように膨らんでいる。
ラッキョウヤダケ(辣韮矢竹、P japonica var. tsutsumiana Yanagita)とは、日本原産でイネ科ヤダケ属のササで、ヤダケ(学名:P. japonica)の変種です。
水戸市在住の堤邸の庭園にあったものを、1934年に柳田氏が公表しました。
稈高は2m、稈径1.5 cm程です。
稈の節間がラッキョウ(辣韮、学名:Allium chinense)のように膨らんでいるのが特徴です。
葉は笹形をしています。
稈の形が珍しいので、日本庭園や鉢植えにされたり、切って竿受けや箸置きなどの細工物に使われます。食用には適しません。
花名の由来
和名のラッキョウヤダケ(辣韮矢竹)という名前は、ヤダケ(P. japonica)の変種で、節間がラッキョウ(辣韭)に似ていることに拠ります。
そもそも、ヤダケとは
ヤダケ(学名:Pseudosasa japonica)とは、日本原産でイネ科ヤダケ属の万葉時代からある大型の笹(ササ)です。
矢の材料となるので古くから武家屋敷に植えられており和名の由来とにもなっています。
名前に竹と付きますが、成長しても皮が稈を包んでいるので笹とされます。
万葉集にはヤダケやメダケと思われる笹の歌があります。
万葉集と笹
第19巻 4291番歌
作者:大伴家持
題詞:廿三日依興(天平勝宝5年2月23日)
登場する植物:笹(ここでは、ヤダケとします)
原文
和我屋度能 伊佐左村竹 布久風能 於等能可蘇氣伎 許能由布敝可母
読
和我(我が)屋度(宿)能(の) 伊佐左(い笹)村竹(群竹) 布久(吹く)風能(の) 於等(音)能(の)可蘇氣伎(かそけき) 許能(この)由布敝(夕)可母(かも)
↓
我が宿の い笹群竹 吹く風の 音のかそけき この夕かも
意味
我が家の 一隅にある笹林に 吹く風が 音を微かに立てる この夕暮れよ。
寂しくて悲しいなぁ。
一般名:ラッキョウヤダケ(辣韮矢竹)、
学名:Pseudosasa japonica var. tsutsumiana Yanagita、
又名:Rakkyo-yadake、
分類名:植物界被子植物単子葉植物イネ目イネ科ヤダケ属、生活型:ササ、
草丈:1.5~2 m、稈径:0.5~1.5 cm、
葉形:披針形、葉縁:ざらつく、葉色:鮮緑色(葉表)で白緑色(葉裏)、
花序形:円錐花序、花冠形:小穂、花色:緑色、花径:0.3~1 cm、開花時期:めったに咲かない、
用途:日本庭園、鉢植え、盆栽、細工物、非食用。