ジュウリョウ

Ardisia japonica

万葉集でよまれた草木, 季節-正月

  • ジュウリョウ
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  • 花名
    ジュウリョウ
  • 学名
    Ardisia japonica
  • 別名ヤブコウジ, 薮柑子, 十両, marlberry, やまたちばな, ヤマタチバナ
  • 原産地日本、中国、朝鮮等の東アジア 
  • 開花場所野原・畦道, 鉢花
  • 開花期6月, 7月, 8月
  • 花言葉「明日への幸福」

ジュウリョウとは

ジュウリョウ(十両、学名:Ardisia japonica)は、サクラソウ科ヤブコウジ属の耐寒性常緑広葉小低木です。藪中に自生する小さなマンリョウという感じの木です。葉が蜜柑(ミカン)=柑子(こうじ)の葉に似ていることから、別名で「ヤブコウジ(薮柑子)」と呼ばれます。根茎にはせきどめや湿疹の薬効があるとされ「紫金牛(しきんぎゅう)」という生薬とされます。花後の冬に成る小さい球形の可愛い赤い実が、11月頃〜翌年まで落下しないので、縁起が良い植物とされ、正月の寄席植えに使われます。
後述するように旧貨幣貨幣では一番安い価格がつけられていますが、万葉時集では「ヤマタチバナ(山橘)」として歌にうたわれた由緒ある植物です。因みに、万葉集で「山橘」の他にもう一つよまれている「花橘」とは「たちばな(橘)」=現在の「蜜柑(みかん)(現在の温州ミカンのように果実は大きくない)」のことで、花を主体とする場合に「花橘(はなたちばな)」と呼ばれます。果実を主体とする場合は、単に「たちばな」と呼ばれます。


ジュウリョウの身体検査


樹高は低く、茎は直立し枝分かれせず、根を伸ばし群生します。葉は緑色で光沢があり、葉縁に細かい鋸歯があり、3〜4枚が輪生状に茎につきます。
初夏に葉脇から伸びた散形花序に白い小花を下向きに咲かせます。庭木や、鉢植とされます。花言葉は「明日への幸福」です。


花後の赤い美しい果実が万葉集でよまれる


万葉集では、十両=山橘の花が詠まれています。万葉呼名:やまたちばな


山橘を詠んだ万葉集の巻と作者名


万葉集 第20巻 4471番歌
作者: 大伴家持(おおとものやかもち),
題詞:冬十一月五日夜小雷起鳴雪落覆庭忽懐感憐聊作短歌一首


【原文】


氣能己里能 由伎尓安倍弖流 安之比奇乃 夜麻多知波奈乎 都刀尓通弥許奈


【よみ】


氣(消)能己里(残り)能(の) 由伎(雪)尓(に)安倍(あへ)弖流(照る) 安之比奇(あしひき)乃(の) 夜麻(山)多知波奈(橘)乎(を) 都刀(つと)尓(に)通弥(摘み)許奈(来な)

消残りの 雪にあへ照る あしひきの 山橘を つとに摘み来な


【意味】


消え残の 雪に照り映える 山橘(やまたちばな)を 手土産に摘んで来よう。


旧貨幣の名前が付く植物


マンリョウ、センリョウ、ヒャクリョウ、ジュウリョウのように旧貨幣名がついている植物は果実の多さや樹高の高さに拠ります。果実が多いものから少ないものの順に、マンリョウ(万両、学名:Ardisia crenata)センリョウ(千両、学名:Chloranthus glaber)ヒャクリョウ(百両、学名:Ardisia crispa)ジュウリョウ(十両、学名:Ardisia japonica )となります。この内、センリョウはセンリョウ科で、その他は、ヤブコウジ科です。

一般名:ジュウリョウ(十両)、学名:Ardisia japonica 、別名:ヤブコウジ(薮柑子)、marlberry、分類名:植物界被子植物真正双子葉類ツツジ目ヤブコウジ科ヤブコウジ属ジュウリョウ種 、原産地:日本、中国、朝鮮等の東アジア、環境:藪内、樹高:10〜20 cm、葉形:長楕円形、葉色:緑、葉縁:細かい鋸歯、葉身長:7〜15 cm、葉序:互生、花径:0.4~0.8 cm、花色:白、花冠形:広卵形で先端が5裂、開花期:6月〜8月、果実色:赤、果実径:0.5〜0.6 cm、観賞期:11月~翌年5月。


  • ツツジ
  • サクラソウ
  • ヤブコウジ
  • ジュウリョウ
  • 花のタイプ
    放射相称花
  • 花序
    散形花序/傘形
  • 花冠
    高杯形
  • 葉形
    長楕円形
  • 葉縁
    鋸歯状
  • 生活型耐寒性常緑広葉小低木
  • 花の色
  • 葉の色
  • 実の色
  • 高さ10.0 ~ 20.0 cm
  • 花径0.4 ~ 0.8 cm

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