特集 桜草・サクラソウ・さくら草一覧
特集 サクラソウ(さくらそう、桜草、学名:Primula sieboldii )は、日本、朝鮮半島、中国原産で、サクラソウ科サクラソウ属の耐寒性多年草です。サクラソウという名前は、サクラソウ属の仲間を含めた総称としても使われますので、日本桜草や西洋桜草が含まれます。
日本桜草
日本桜草は、早春の3月~4月にかけて開花するのでカタクリなどど同様、スプリングフィメールと呼ばれます。狭義の意味でのサクラソウ(日本桜草)やクリンソウ(九輪草)が含まれます。
日本桜草の花の大きさ基準
小輪花:3cm未満、中輪花:3~4cm、大輪花:4~5cm、巨大輪花:5cm以上
日本桜草の花容
花容(かよう)とは「花のかたち」のことで花弁の開き方=「花の咲き方」を表します。
平咲きーじゃんけんの「パー」のように、花の形が横から見て平らに全開する咲き方。
浅抱え咲きー指先をやや内側に曲げたように、花弁先端がやや内曲して抱えるように見える咲き方。
梅咲きー「梅花」の咲き方のように、花弁がこじんまりと小さく内側に開く咲き方。
盃咲きー酒の盃のように花弁が少し筒状となる咲き方。
采配咲きー昔の戦国時代に総大将が指揮に使った道具「采配」のように花弁が下向きにしょんぼり開く咲き方。
抱え咲きー全花弁の先端が内曲して整然と抱き抱えるような咲き方。
狂い抱え咲きー「抱え咲き」のように整然とせず、狂ったように不規則に開く咲き方。
星抱え咲きー各花弁の先端が畳まれ尖って「抱え咲き」が星のように見える咲き方。
つかみ咲きーモノをつかんだ時のような咲き方。
玉咲きー花弁が開かず玉のような咲き方。
日本桜草の花形
花の形とは、花に花弁がどのように付くかを表します。
標準型ーバランスのよい花弁で他の花弁の基本となる形。
細弁ー標準型に比べて、横幅が狭い花弁。
広弁ー標準型に比べて、横幅が広い花弁。
桜弁ー花弁の基部が細い花弁。
重ね弁ー花弁が広すぎて他と重なってしまう花弁。
日本桜草の花弁先端の形
各花弁の先端の形による分類です。
桜弁ー桜の花弁のように、先端がハート形に2つに分かれる。
丸弁ー花弁先端は割れずに丸い。
梅弁ー梅の花弁のように、先端が2つに分かれ内曲する。
波打ち弁ー花弁先端がゆるく波状に割れる。
獅子弁ー先端だけでなく側面も、花弁が細分裂する。
微かがり弁ー花弁先端が微細する。
かがり弁ー「微かがり弁」よりさらに、先端の裂片の程度が増す。
深かがり弁ー「かがり弁」よりさらに、先端の裂片の程度が大きい。
日本桜草の花色
花の色と目による分類です。
無地ー模様や花弁基部に目が無い。
目白ー花弁基部の目が白い。
目流れー花弁基部に色が入り目が流れているように見える。
内白ー花弁内側が白い。
底白ー花弁底部が白い。
染み出しー花弁に染みがある。
曙白ー花弁に赤いまだら模様がある。
刷毛目ー花弁に筆で書いたような縦線が多数入る
絞りー花弁に絞染のような模様がある。
爪白ー花弁先端が白い。
覆輪ー花弁周辺に地色とは異なる色が入る。
日本桜草の花の付き方
花茎に花が付く付き方による分類です。
受け咲きー花が上向きに咲く。
横向き咲きー花が横向きに咲く。
うつむき咲きー重みのため花が下方向に咲く。
垂れ咲きー重みに関係なく花が下向きに咲く。
日本桜草の花柱
長柱花、飛出長柱花、僅長柱花、短柱花、同長花。
西洋桜草
西洋桜草は、プリムラという名前で呼ばれることが多く、ジュリアンや、ポリアンサ、オブコニカなどがあります。皮膚を刺激する成分があるので素手では触らない方が良いです。
サクラソウ属の種類
サクラソウ属の花には以下のような品種が出回っています。
サクラソウ(桜草、学名:Primula sieboldii)、キバナノクリンザクラ(黄花の九輪桜、学名:Primula veris)、レブンコザクラ(礼文小桜、学名:Primula farinosa subsp. modesta var. matsumurae)、プリムラ・オブコニカ(P. obconica、学名:Primula obconica)、プリムラ・ポリアンサ(Primula polyantha、学名:Primula polyantha)、プリムラ・ジュリアン(Primula julian、学名:Primula × juliana)、プリムラ・マルギナータ(学名:Primura marginata)、クリンソウ(九輪草、学名:Primula japonica)、プリムラ・マラコイデス(学名:Primula malacoides)など。