特集 白い花(4月編一覧の2)
4月に咲く白い花その2です。花の説明を始める前に色についてまとめておきましょう。
①絵具と光では混ぜた場合にできる色が異なる
絵具の3原色の赤、青、黄色を混ぜると、黒くなることによりますが、光の3原色の赤、緑、青を混ぜると白くなります。
②太陽光は分解される
小学校のプリズムを使った実験では、太陽の光が7色ほどに分解されて見えることを学びました。
私たちは、雨の降った後の青空に7色の虹が見えることも体験していますが、これは太陽光が雨粒に当たってプリズムと同様の現象を生じていることによります。
物に光が当たると吸収される光(吸収光)と、透過する光(透過光)、反射される光(反射光)に分解され、反射される光が物の色となります。
以上から、花を見ますと、
「花の色」
花の色は、赤や、ピンク、黄色、白など、様々です。これらの花色が異なるのは、花が持っている「色素」が異なることに拠ります。
花に光が当たると、吸収光・透過光と反射光に分かれ、反射光が花色となります。例えば、黄色い色素を持った花に、太陽光が当たると黄色い色素が反射して黄色い花に見えます。他の色の花の場合も同じです。
「白い花」
ところが、白花の花の場合は、色素を殆ど持っていないので、光が乱反射して、光の3原則の法則から白色に見えます。
ただし、これは人間の目による見え方で、昆虫などでは見え方が違うかもしれません。紫外線カメラなどで昆虫の見え方を疑似体験すると良いかもしれませんね。
また、色素とは別に、花の表面にある毛や微細構造により、花色が作られる場合もあります。この問題は別途ご紹介したいと思います。
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